Under the Climbing roses in Normandy
これは、以前雑誌のグラビアで見たフランスのノルマンディーにある宿の素敵なお庭にヒントを得て、私が描いた絵です。大型のパーゴラが砂利敷きのお庭にかぶさり、それを登るように数種類のつるばらが絡まっていました。
大らかにのびのびとバラも育てられ、一年に一度のシーズンには、庭にガーデン用のテーブルと椅子を置いて、景色を楽しむようオーナーがセッティングしている姿が幸せそうに写っていました。
ここで使われているのが、今日のお題の椅子。フランス Fermob社の"PERFORATED 1900"とほぼ同じもの。
こちら
この椅子を作っている過程の載っているページはこちら
'PERFORATED'の意味は、「穴の開いた」という意味で、スティール製の座面に穴が開けられています。'1900'は、デザインされた年かな。
1900年は日本で言えば、明治時代。「100年以上もむかしぃー?」と思うけれど、フランスでは、パリにピカソやシャガールなどが集まってきた頃。
同じコンセプトの椅子でFermobに"PERFORATED MONTMARTRE" モンマルトルというものあります。こちら
そんな時代に生まれた椅子、どこかの絵で見たような、映画に出てきたような、そう「絵になる椅子」とも言えます。

これは、パパが神戸の「旧サッスーン邸」の前で撮影した写真。今日の椅子「1900」が門の前に一脚置かれています。絵になってますね。そして、お庭にもたくさん並んでいます。緑の芝生に白い椅子。ここは、結婚式のパーテ
ィーが開かれる場所なのだそうです。

それから、これは、1993年、昔、訪れた安曇野の萩原禄山の作品を展示している禄山美術館のお庭にポツンと置かれていた同じような作りの椅子。鋼材を曲げて加工して「禄山」と背もたれに入っています。禄山も明治時代にフランスやアメリカに行って、彫刻を学び、ロダンの影響も受けた作品を作った人です。
夏の光の中、白い塗装が緑陰をバックにひときわ強く反射して、とても印象に残った椅子でした。
こんな自然の中に置いて、絵になる椅子、私は、いそいそと座りたい。
「1900」のような椅子は、人を招く椅子とも言えるかな。
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