2022年8月16日 (火)

Maintenance : 椅子の座面張り替え

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Dining chairs                  YAMAHA              

 座面が広めの革のダイニング・チェアー。30年経過したので、縁の部分がひび割れてきていました。動画サイトなどを見ながら、革さえあれば、自分でも出来そうだなと思っていたところ、浅草橋でちょうど良さそうなシュリンク加工の牛革半裁の端切れを見つけました。その後、中身のウレタン・マットや道具類を少しずつ揃え、時間の取れた先日実行。

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① 椅子の座面は木ねじで留めてあるので、ドライバーで取り外し。ステープルという大きなホッチキスのようなコの字型の針で裏側が留めてあるのでステープル外しという道具で針を外しました。この専用道具は、買って良かったもの。一脚目はマイナス・ドライバーとガン・タッカー付属の簡易的な道具で外しましたが、手が腫れるぐらい大変な作業でした。

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② 既存のウレタン・スポンジの構造確認。中心に一枚1㎝ぐらいのものがあり、それを覆うものが木端に接着されていました。

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③ 芯になるチップ・ウレタンは「硬め 500㎜×500㎜×2㎝厚さ」にしました。DIY向けに一脚分が貼れるサイズを既にカットしているものを購入。積層合板の座面と同じ大きさにカット。DIY用ウレタンショップKoh Yohさんで購入しました。

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④ 仕上げ用のウレタンスポンジは1㎝厚さ。座面の木端に異素材も接着可能なセメダインXを接着面両側に塗り、10分放置してから木端を包み込むように接着。乾燥中は、取り外した革で包み、ガムテープで固定させておきました。

乾燥後、カッターの刃を長めに出し、のこぎりのようにギコギコ動かし、スポンジの断面をすっきり座面と合わせてカット。

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⑤ 次は革の準備。以前の革は4枚はぎになっており、糸を抜き、解体し、型紙を厚紙で作りました。

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⑥ 新しい革に当てると、4脚分取るためには、2脚分は、一枚革で残り2脚分は革を縫い合わせるしかないということになりました。

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⑦ 革の裏に型紙を当て、白いチョークで線を引き、はさみでカット。

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⑧ ガン・タッカーを使う作業は室内では音が大きいので、外に出て作業。

スポンジを張り替えた座面と裁断した革とガン・タッカー、替え芯 MAX T3-6M (幅12㎜ 高さ6㎜)、ステープル外し

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⑨ 前後左右の位置を確認し、十字の部分にまず、ガン・タッカーを打ちます。それを起点に対称に革を引っ張りながら、四辺の直線部分にタッカーを打ちます。たわみがある場合は、芯を抜いて、打ち直します。

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⑩ 角の部分は、ギョーザのヒダを入れる時のように、なるべく同じ幅のヒダを寄せながら、タッカーを打っていきます。「『ℤ』形に打つといい。」という動画サイトの情報からやってみましたが、『くずれZ』になりながら、留めました。これも数をこなさないと上手くならないものだと思って、これでOKとしました。

⑪ 前にも貼ってあった黒い不織布を裏にタッカーで貼りました。

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⑫ ネジで椅子本体に留めつけ、完成。

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取り合えず、2脚は完成。あとの2脚は、革を手縫いで縫い合わせなければいけないので、またいつか。   

 

 

 

 

 

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2022年8月 6日 (土)

Maintenance : バックの革底の取り換え

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Weekend travel bag                     Land' End CANVAS 

 もう10年以上使っている夏のバック。週末旅行向けにデザインされたもので、容量が多く、帰省の時も水筒などもどんどん入れてもいいので、大活躍してくれたもの。

さすがにオンボロなんですが、特にお茶をこぼした革底が、しみになって、ひび割れてしまいました。革を手縫いで縫うことは、出来るようになったので、今年3月に浅草橋に行って、ちょうどいい端切れを探してきました。種類もあまりわかっていない私ですが、どんなものを作りたいかをイメージして革を選ぶといいような。

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①まずは、革の裏革に補強材を塗っておきます。

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② バックから外した底の直径を測り、型紙を作り、裁断。黒い布は、たぶんバリスティック・ナイロン。補強のために貼られていたもの。再利用します。

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③ 縫う部分は厚みが出るので、サンダーでやすります。

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④ 革の端から5mmのところに溝をつけます。道具は、ステッチング・ルーパーというもの・D7k_4651_20220806171001

⑤ 縫い穴の位置をルレットで穴を開けます・道具はステッチ・ルレット。間隔が3種類から選べます。

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⑥ 菱目切りという道具で一つひとつの穴を開けます。下には、コルク・マットを敷くと、作業しやすい。

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⑦ 縫い糸#20の麻糸でハリ2本を使いながら、革とキャンバスを縫っていきました。

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縫えた。

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⑧ ひっくり返して、中袋の脇を閉じて完成

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⑨ 色が薄くなっているところは、革の染料を塗り色を補いました。プラスクリームを塗り、油分を補いました。

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⑩ 防水スプレーを全体にかけておきました。

なんとかあと何年かは、持てそう。

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2022年7月 2日 (土)

Maintenance : 袖用アイロン台の張り替え

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 アイロンをかける時、袖用のアイロン台を使っています。正式名称は、「袖馬」と呼ばれるもの。

筒状の袖や洋裁しながら、ちょっと縫い代を割りたいときなどに使っています。

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しかし、実は、こんなにボロボロ。今朝、張り替えを敢行。

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裏に返して、ネジをゆるめ、ステンレスの脚をはずしました。

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表面のクッション性がもう少し欲しかったので、キルト芯を一枚入れ、表面を覆う白のツイル生地を5㎝ぐらい大きめに裁断

縦中心、横中心にタッカーで本体に布をとめました。

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角は、ひだを取って、バチン。

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元の作りを参考にしながら、布端を覆うように紙を全体に貼りました。

ボンドでもいいのですが、最近、気に入っている「にかわ」を使いました。にかわは、紙箱を作るお店で購入したもので、湯煎して煮溶かして使います。布の重なっている部分にもにかわを塗って、接着。

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脚も戻して、出来上がり。

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完成。白なので、また汚れると思いますが、以前の色よりは、自分の好みに修理。

夏は、実は、アイロンがけをする機会が多くなる季節。

 

このアイロン台も使って、がんばろう!

 

 

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2021年2月11日 (木)

Maintenance : 赤い革の手帳

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Bindex   A5 

 文房具屋さんのセールで昔、購入したBindexのシステム手帳。最初は、カレンダーのレフィルを購入していましたが、現在は、Outlookの月間スケジュールをA4の紙に2カ月分ずつ印刷して、半分に切り、専用の穴あけパンチで穴を開けて、手帳に入れています。

ボールペンも一本差し込めるので、ずっと使っています。

スマホもスケジュール入れられるようですが、最近、老眼で、スマホの字が読みにくく、書き込む手帳の方が、やはり便利と思っています。

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しかし、革がずい分擦れて、汚れや色落ちがひどく、人前で手帳を出すのは、ちょっとはずかしくなってきていました。

そこで、最近、革の補修材として黒、茶色と使ってきたSAPHIRのリノヴェーティング クリームのCherryで、色を補いました。

赤系は、何色かあるので、少し色見本を見ながら悩みましたが、これで、どんぴしゃでした。

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最初にクリーナーを布につけ、革の汚れを取りました。

それから、補色クリームを指で塗りこみました。布だと毛羽が入ったりするので、指先がちょうどいい。

革の凹凸にもクリームが入り込み、つやも保てるので、都合がいい。

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とても簡単にできましたが、なおす決断をするまでに時間がかかりました。

今は、ネットで細かい色も手に入れられるので、便利です。

 

 

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2021年1月22日 (金)

Maintenance :フローリングの傷の補修

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 フローリングの傷。今の住まいに暮らして、あちらこちらに物を落として、傷が多くなりました。

年末大掃除の時、「かくれん棒」という補修ワックスで穴を埋めました。

お店で選ぶ時、家のフローリングを切り取って持っていくことも出来ないので、色みを特定することに悩みましたが、無難そうなブラウンにしました。

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クレヨンのような形の製品。専用の電気ごてがあるようなのですが、それは、買わずに火で温めて、溶けたワックスを流し込みました。

動画サイトを見ると、専用こては、流し込みやすい形状でした。

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ワックスが固まってから、へら状のもので、余分なワックスを削り取りました。

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じっくりアップで見ると、明らかに補修箇所がわくるのですが、歩行中の視線から見下ろすと全然、どこかわかりません。

こんな箇所がいっぱいあったので、12月30日、大掃除の締めくくりで、気になる傷をすべて直しました。

家具も茶色なので、傷つけたところをあちこち補修。ちょっと、痛々しさがなくなり、安堵。

 

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2021年1月19日 (火)

Maintenance :木のレードルのカーブ

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Wood ladles

一番上が、岩手の朴材の杓子、真ん中は、宮島の桜材で、下がWilliams-Sonomaで購入したフランス製のブナ材のスプーン。

土鍋や和風の煮物の時は、一番上、STAUBのお鍋でシチューなどの煮込み料理には、真ん中、ジャムやお菓子作りには、一番下を使っています。

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Before

上の杓子が実は一番、使いやすいです。横から見ると、材料の厚みがずい分ないとこの形は生まれてこないことに気付きます。でも、このカーブが使いやすいということがわかっているので、今も材を減らしたりはしないで手仕事で作られています。

宮島の木工品もご飯用の杓子だけでなく、いろいろ洋風料理向けのものもあり、いいデザインなので、これを購入して、かれこれ使って30年。実は前から、上の杓子のように先端の外側を削るともっと使いやすくなるのにな、と思っていたので、冬ごもりの日、削ってみました。

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削る範囲を白いチョークで塗り、平刀で削りました。厚みを手で確認しながら。

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かなり、広範囲に削りました。材は、硬めで、しっかりしていました。削った面もマホガニーのような赤っぽい茶色。

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少しやすりがけして、完成。やはり、非常に使いやすくなりました。

ひと手間ですが、自分なりのちょうど良いカーブにしたレードル。

これからもまだまだ、使い続けたいです。

 

 

 

 

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2021年1月18日 (月)

Maintenance :カトラリーの手入れ

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フランス製のマホガニーのハンドルのカトラリー。あまり使っていなかったら、こんな感じに白くなってしまいました。

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晒にクルミを入れ、すりこ木でたたいて粉砕。

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それで、ハンドルを磨くと、潤いが戻って、しっとりしたハンドルになりました。

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それと、真鍮のリベット部分。くすみが出ていたので、レモン汁と塩で磨くといいということがアメリカのお掃除の本に書いてあったので、やってみることに。

緑青が出ていた部分も取れ、きらりとしたリベットがよみがえりました。

同じデザインのパリで購入した樹脂製のハンドルのカトラリーを普段使いしていましたが、食洗器に入れて、樹脂部分を変質させてしまいました。

今年は、私の人生も後半になってきていると思うので、こちらを普段使いにしようと思い、最近出して使っています。

 

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2021年1月17日 (日)

Maintenance :黒檀のお箸の手入れ

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Eboby chopsticks

 箸やバターナイフ、トレーなど、木製品の手入れをしました。黒檀のお箸は、もうそろそろ、30年もの。どれもこれも潤いがないので、クルミ油を使ってお手入れすることに。また、黒檀のお箸の先、娘がかんじゃったようで、かけてしまったもの。これをちょっとけずり直しました。

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まずは、さらしにクルミを入れ、すりこ木でたたき、粉砕。これをくるんで、木地に油分を与えました。

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使っているとまた白く油がぬけていってしまうでしょうが、まずは、しっとり油分を補えました。

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それから、箸先のけずり直し。長さを刃物を使って切り、サンドペーパーで先の形を整えました。

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もう片方の形状と合わせるため、ふくらみを削る部分には、チョークで目当てをつけ、形を整えました。

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完成。これで、気持ちよく使えそう。堅木のお箸は、自分でメンテナンスも出来るメリットがあり、長持ちします。

 

 

 

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2020年11月 7日 (土)

Maintenance :栗色の革の補修

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栗色のブーツ。娘のものですが、ここ数年、冬中よく履いてつま先をどこかにぶつけて色がはげてしまっていました。

これは、補修後の写真。補修前は写真を撮っていなかったので、BEFOREはなしですが、パパの靴も同じ場所が傷んでいるので、

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こんな感じ。色が明らかに違うので、傷みが目立ちました。

今までは、茶色の靴クリームを擦りこんでいましたが、被膜はできないので、いつのまにかまた白っぽくなっていく感じでした。しかし、フランスのSAPHIR社の補修クリームは、ちょっと違います。

クリームと名前がついていますが、アクリル樹脂の絵の具と扱いが同じと考えていいと思います。

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乾くと耐水性になります。しかし、硬化面はひび割れるということもおこしません。適度な艶を持った硬化面になり、スムースレザーの表面と同じ質感に仕上がります。

黒は、椅子の座面補修用で持っていたので、今回は、茶系を1本購入。色見本をネットで見ながら、これかな、と思って選んだのが10番のCognecコニャック。

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コニャック単体だと赤っぽい茶色でした。混色可能なので、黒を少しずつ入れて、色を合わせていきました。

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布につけないで、指先で傷んでいる箇所にトントンとしみこませ、なじませました。

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娘のブーツに合わせた色をそのまま塗ったので、パパの靴には色味が黒っかったけれど、革の側面なので、許容範囲。

全体にワックスをかけ、お手入れ完了。傷んだものがあると、もう買い替えかな、と考えたりしますが、自分で補修すれば、まだまだ大丈夫と思える皮製品の補修でした。

今度は、革の手帳用に赤が欲しい。

 

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2020年3月12日 (木)

Maintenance : 革の座面補修

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Before  Dining chair                   

我が家のダイニング チェアーの座面にスムース レザーがはってあるのですが、私の手入れ不足で、ひび割れがでています。

椅子は、30年近く使っているもの。

ひび割れはもう、数年前からで、いつか座面の張替えをしてもらわないと、と思いながら、使っています。

が、最近、革の補修について、家庭でも出来る商品があるということがわかり、挑戦してみることに。

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Cleaning lotion & Renovating cream (Black)          SAPHIR

最近、お気に入りがこのサフィールの商品。靴の手入れのクリーム等の石油系の溶剤の匂いが、私は苦手で、せっかくいいことをしているのに体に悪いことをしているような気分になります。

しかし、このサフィールの製品は、天然の材料を配合している割合が高いのが特徴。

ヤシ科のカルナバよりとられたワックスやクリームで有名なシアバター、ビーズ ワックス、溶剤もテレピン(松からとられた油、油絵の具の溶剤としても使われているもの)等、天然の材料が多く使われています。

今回使った補修用のクリームは、主成分は「アクリル樹脂」ということなので、アクリル絵の具に似たようなものかな、と思います。乾くと、耐水性になる。ですから色移りはしないので、靴、カバン、ソファ等にも使えるということです。

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最初に、クリーニング ローションを使って、古いワックスや汚れ を取り除きます。

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その後、Renovating creamを塗りこみました。ひび割れが戻ることは、ありませんが、革の表面が割れて、白く見えていた革の断面に色が入りました。それから、色が全体的に褪せてきていたので、座面の方も薄く色を塗り、布でのばしました。

その後、10分間、ベランダ等、換気の良いところで乾燥させました。

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この後、油分を補うためにミンクオイルの入ったローションをのばしました。

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完成。クッションのへたりもありますが、しばらくは、これで使っていけそうです。

 

 

 

 

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