2022年6月 5日 (日)

Maintenance : ピクニック・バスケット

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 ラタン(藤)のピクニック・バスケットの修理をしました。持ち手の付け根が外れ、ふたつきの物入れになっていました。

藤芯は、母から譲り受けた50年ぐらい前のものをずっと持っていたのですが、「色が合わない。」ということで、そこで考えがストップ。しかし、今年の3月、浅草橋ぶらぶら一人旅をした時、ラタン材料のお店や革材料のお店で「ラタンを染料で染ては。」ということにたどり着き、修理を昨日の朝、決行。

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まずは、皮革用アルコール染料 スピランの茶 (誠和)で藤芯を染め、乾燥。

その後、藤芯を20分ぐらい水につけて、柔らかくしておきました。

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藤芯を留める場所に通し、編み始めは、15㎝ぐらい残しておいてから、本体と持ち手基部の間をぐるぐるとらせんを描くように軽くからませながら、4周ぐらい編みました。編み終わりは、本体の編み目の模様に沿わせ目立たないように絡ませ、はさみで切りました。

編み始めも同じように本体の編み地に絡ませ、処理。

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完成。これに家族で食べる運動会のお弁当や近所の山の公園などに焼きた立てのベーグルと具材、水筒、コップ等入れて食べたりしました。

社会人になって家を出た息子もベーグル・ランチのことは、今でも時々「公園で食べたベーグルの味は忘れられないよ!」と味の思い出を話してくれています。

これでまた外に持って行けそうです。

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2020年1月23日 (木)

Basket collection : 葛のおしぼり入れ

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昔、たぶん倉敷の民藝のお店で手に入れた葛で編んだおしぼり入れ。竹で作られたものはよく見かけるけれど、葛で編んだものはこの時、初めて見ました。

葛の表面のざらっとした自然な感じや焦げ茶色の落ち着いた色が気に入っています。

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もう30年近く前のものですが、いつも食器棚に置いて、時々お客さんの時にしぼりを置いて出しています。

おしぼりを出す習慣は、もしかしたら日本独自のようにも思いますが、乾いたナプキンよりも私達には合っているように感じます。

今でも現役。その時、ちょっと高いかな、と思ったけれど、安物を買っていたら、大切にしていなかったような気がします。

葛のつるを取ってきて、編める状態に準備し、太さをそろえ、熟練の技で、一気に編む。

簡単な造りのように見えるけれど、素人が真似の出来ない仕事だと思います。

 

 

 

 

 

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2020年1月19日 (日)

Basket collection : い草の鍋敷き

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い草で編んだ鍋敷きのセット。細いい草を1本づつきれいに輪に編んでいて、とてもていねいな造りです。

昔、中国自動車道の岡山あたりのサービス エリアで見かけて購入したもの。

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よく見ると、2枚編んだものを2枚糸で合わせているのです。

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一番小さいのは、コースターにしたり、一輪挿しの花瓶の下に敷いたり、その他も焼き物や花瓶の下敷きに使っています。

平に仕上がっているので、使いやすいです。

岡山、福山あたりはい草の生産地。何か、農閑期に作られた小物であり、お店に並べたのかな、と思うぐらいお値段は安かったのを覚えています。

購入してもう四半世紀は経過しているのに、今なお、い草のつややさわやかな印象を保ち続けています。

雑貨屋さんは、いろいろ見て回るけれど、このように手のかかったものは、見かけません。

二度と手に入らないと思って、大事に日々使っています。

 

 

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2020年1月17日 (金)

Basket collection : 柳のラウンド トレー

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Willow round tray

 かれこれ25年ぐらい前に自由が丘にあったアンティーク雑貨屋さんDepot-39で手に入れたもの。

焼きあがったばかりのパンやお菓子を冷ます時に置いておくためにずっと使っています。

しっかりした柳の枝で編まれているトレー。直径40㎝

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大きいので、食パン2ローフも楽々置けるのです。

ちょっと自分がコンロの側に置いて、こがしたことがあったのですが、それ以外は、かご編みのゆるみなど全くなし。

いつもキッチンの壁につるしています。

たまに見かけたことはあったけれど、今ではこんな籠自体、見かけなくなりました。

アメリカのアンティークだったので、私が使っている以上に長持ちしているということになります。

質実剛健という言葉が相応しい。

 

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2020年1月13日 (月)

Basket collection : 岩手の丸盆笊

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たぶん、2012年の夏。横浜のそごうで日本の職人・工芸展のようなものが催しであり、その時、作っている方から購入した竹の丸笊。

家族四人でざる蕎麦やざるうどんを食べる時にちょうどいい一尺(30㎝)。

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高さは2寸〈6㎝)を目安に作られているよう。

このヨコから見た時のカーブが深すぎず、浅すぎない所が、笊蕎麦を覗きこまなくてもとりやすい。水分も適度に残しつつ麺がはりついたりしないで、最後まで仲良く麺を取り合えます。

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竹ひごの縦、横ともに竹の表皮を裏面に向けて使っています。縦ひご6㎜、横ひご3㎜。

ある程度の水分を吸収する役割を表面にもたせるためにこのようにしているのかな、と思います。内側のひごは断面がかまぼこ型に加工されているような気がします。

縁かがりも竹の表皮のみ。

今使って9年経ちますが、竹の繊維がささくれたり、網が破れたりは、なし。竹の繊維を熟知して鉈(なた)を使う技を持った人が作ったものだから。

ほぼ毎日、切った野菜を入れておいたり、魚に塩をする時、また、茹でた青菜や麺もこの笊にあげ、調理の初めから、終わりまで使いまわしています。

お値段は、お札が何枚かなくなったけれど、作ってくれる方のお礼のような気持でお代をお支払いしました。

今、何でも安くものが買える時代ですが、本当に丁寧に作っていることが確認できることや自分の感覚でものを選び、作った人にお代を払うことがほとんどなくなってしまいました。

一緒にいた子どもたちもこの笊を作っている職人さんから買ったことを覚えており、思い出となっています。

 

 

 

 

 

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