2020年1月12日 (日)

Basket collection : 勝山竹細工のパンかご

D7k_8690-1

日本の道具の中には、各地で編まれた籠がいろいろありますが、この籠ほど、美しく編まれ、実用的に耐え、大事にしたいと思う籠はないと思います。二人分のざる蕎麦を入れ、テーブルの真ん中に置くのにるちょうどいい珍しい小判型。

1980年代後半、百貨店の伝統工芸の催場で直接、職人さんの作業を目の前で見せていただき、買い求めた思い出のある籠です。なのに最近見かけなくなって、「ない、ない!」と心の中で思いながら探していました。昨年暮れ、「残すは冷蔵庫の後ろ!?」と大掃除の時、冷蔵庫をひっぱり出すと「やった~!」出てきました。

D7k_8692-1

久しぶりに対面して、どこが、他と違うかをあげてみると、縦ひご(写真では横)の幅が1.5㎝と広く、逆に編んでいく横ひごが非常に細い1.5~2mm。細いひごは竹の表皮を上(写真は裏面)になるように向けているので、つやを持っています。しっかりと手で編んでいるので、久しぶりに冷蔵庫の裏という悪条件にあっても型崩れせず、発見されました。

また、縁のまとめ方も1㎝幅の表皮の節をふくんだひごを八重に巻く中で、内側の縦と横のひごの端を治めてあり、その縁を葛でしっかりまとめています。節の位置が徐々にずれて重ねられている所も美しい。

D7k_8691-1

自分の記憶もおぼろげでしたが、この茶色の葛を使っている技法により、勝山竹細工であったことが判別できました。

私の籠は30年物で青竹の色をしていた表皮の部分も、今は飴色になってきていました。そのことも出会った職人さんは、話してくれていたような気がします。

インターネットで私が出会った方はどなただったのか、など知りたいと思い、調べると、その後、職人も減っていったことや、後継者が不足という事態になっていたこと、そして現在、若手の伝統工芸士の方が一人かつての技法で製作されていることなど知りました。

その方の編んだもので「これと一緒だ!」とわかったしだいです。

忠実に思いを引き継がれていることに安堵の気持ちです。

控えめで派手さはないのですが、真面目に生活に即して使われる道具としての性格を持たせ続けています。Excellent!

 

 

 

 

 

 

| | コメント (0)