2025年6月26日 (木)

Creating Garden : 日陰の小さな植え込み vol.6

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AFTER                    Jun.16.2025

 最近、随分夢中になっていたこの場所の手入れも、「もうそろそろ夏!」と思うと、「もう、やめておこう!」という気持ちになってきました。

夏前の最後の開花した植物、ノリウツギと、ムラサキツユクサを紹介しておこう思います。

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BEFORE                    May.07.2025

5月の時点で左側は、しっとりと日陰の植物の開花リレーとなりましたが、だんだん右側になるとクルメツツジが枯れかかって、枝が少ないものが続き、西日も入ってくるという環境に変わっていく部分となりました。高温、乾燥にさらされる場所になってきます。

そこで、ぎりぎり西日の影響が少ない場所にもう一株と思い、梅雨のころにアジサイがいいと思い、ノリウツギを植え込みました。

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植え込む時は、鉢いっぱいに根が回っており、花芽を上げるか心配でしたが、どうにかつぼみが上がり、花を咲かせてくれました。

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Hydrangea paniculata Siebold

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Hydrangea paniculate ’Dharuma’

前回紹介したイワガラミと似ているけれど、こちらは、がく片が4枚。

実は、ノリウツギの ’ライムライト’ だと思って、(札があったような)購入したのですが、原種のノリウツギでした。

そして、いろいろ調べているとダルマノリウツギという品種と似ているので、たぶん、そうではないかと思っています。

そうなると、矮性品種なので、これでよかったのではないかと思っています。

新梢咲きなので、そこも管理しやすい。

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Tradescantia ohiensis

最後に、ムラサキツユクサの写真。

この花を見ると、懐かしい気持ちになります。つぼみを指でつぶしていたことを思い出します。

マンションの他の場所で自然にひっそり毎年咲いていたものを今回、移設。花もつぼみも咲いていたので無理やり連れてきてしまったので、逆にダメにしてしまうかと思いましたが、どうにか、今年の花を再び、咲かせてくれました。

ムラサキツユクサは、日本の植物だと思っていましたが、アメリカ大陸が原生地。

きれいな澄んだあおむらさき。ノスタルジックな植物です。

 

 

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季節のBlooming flower :イワガラミ ’ムーン・ライト’

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Hydrangea hydrangeoides (Siebold & Zucc.) Bernd Schulz ’Moonlight'

                         May.26.2025

 マンションのフェンスに植えたイワガラミが今年は満開でした。どうも3年に一度、満開になるようです。

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                      April.25.2025

4月に3㎜ほど小さな球形のつぼみが集まって出来ていました。

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小さなつぼみが開くとおしべが花火のように広がり、独特のいい香りを放ちます。

この時も蜂がブンブン、気づいて寄ってきていました。アジサイなので、花弁のような部分は、がく片。でも一枚しかつかないので、ガクアジサイとも咲き方が違います。

この場所に植えて15年ぐらい経過。元は、私がガーデニング・ショーに出た時に養樹園で2本、購入したものの一つ。バラ以外の植物でラティスに絡める植物を探していた時、青みがかったしっかりとした葉で茎も長く丈夫で長尺に育てられたこの植物を見つけました。

それまで、知らなかった植物でしたが、最初見た時に、葉が青白く、葉脈も見え、妙に魅力的。花も見ていないのに、葉の美しさから購入を決めたものでした。ただ、イギリスのお庭の写真で壁に這わせているのを見たことだけはありましたが、実際に見るのは初めてでした。

その後、広島県にある「花の山」と言われる吾妻山に行った時、ブナ林の中にこのイワガラミが木に寄生しながら、縦に昇るようにして花を咲かせていたのに、遭遇。イワガラミのポテンシャルをそこで初めて、知りました。

ここに植えてから、何年も花を咲かせるのに時間がかかりました。でも、いつかは、白い花を咲かせると思いながら、待っていました。

出入りの植栽業者さんも大切にしてくださり、伸びた枝をフェンスに麻紐で誘因してくれるようになっていました。

いつからでしょうか、わっと咲くようになりました。そして、それは、毎年ではなく、前述したように3年に1回の頻度で全面にわたって花を咲かせる感じです。

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先日、江戸時代後期に日本に訪れたオランダ人のシーボルトが日本の植物についてまとめた『日本植物誌』(”Flora Japonica”) に掲載されている植物をまとめた京都大学貴重資料デジタル・アーカイブを見ていたら、このイワガラミも入っていました。石販彩色の図版があるらしく、どんなふうに表現していたのか見たいのですが、ネットでは、みつかりませんでした。当時は、別の属に分類されていたようですが、現在は、アジサイ属に入るということになっています。

リストを見ると、日本の植物をくまなく、収集していることに驚いています。ツバキ、アジサイ、ギボウシ等、その後のヨーロッパにおけるジャポニスムの流行は、浮世絵から始まったという説を美術ではよく取り上げますが、むしろ見たこともなかった美しい植物を目にしたところから始まっていたと考えた方が自然だと今は、思っています。

調べて行くと、もっと時代をさかのぼった頃から、出島の三学者、ドイツ人のケンペル(1690年~1692年滞在)、リンネの弟子のスウェーデン人のツンベルグ(1775年~1776年滞在)、そしてシーボルト(1823年~1829年と1859年~1852年2回にわたって滞在)は、日本の植生に関する研究を行い、ヨーロッパに紹介していったということです。

 

 

 

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2022年10月 2日 (日)

季節のBlooming Flower : 道端のMornig glory

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Ipomoea purpurea                       Sep.22.2022

 忙しかった9月。ふと三叉路のつきあたりに青く輝く光を感じ、近づくと澄んだ空色の朝顔がフェンスに絡まりながら、いっぱい咲いていました。昔、Johnson’s Seedsの種で育てた紫の花が咲く’Grandpa’s Ott’s'に花の大きさや葉の形は似ているけれど、こちらは秋空のような深い空色。

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花の直径は、小型で5㎝ぐらい。葉には切れ込みがなく、ハート型。「まるばあさがお」とも言われているらしい。熱帯アメリカ原産。

Self Seedingと言って、自家受粉し種をつけ、そこらじゅうに広がっていく。ここは貯水池を囲むフェンス沿いですが、15mぐらい両脇にも広がって朝の開花の時間は見事に輝いてさいていました。

調度この日は、花のピーク。カバンからスマホを出してしばしの鑑賞タイム。

その時のリール動画をInstagramにあげています。よろしければ、どうぞ。こちら

 

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2021年8月23日 (月)

季節のBlooming Flower : タカサゴユリ

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 マンションの植え込み升の端。クルメツツジが枯れてしまった部分、数年前よりゼフィランサスを植えていますが、脇にタカサゴユリも咲くようになり、白い美しい花を見せてくれています。

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Lilium formosanum           開花3日目            Aug.23.2021

 以前にもタカサゴユリのことを書いたのですが、いよいよ身近なところでも見かけるようになってきました。

2016年の記事はこちら

今回は、昨年の開花の後の繁殖の様子をまとめて紹介。

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                     Nov.14.2020

種子で繁殖するので、あちらこちらに咲くようになってきたの花後の種子ができるところを見たくて、枯れ枝をそのままにしておきました。

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さやの中には、このような種がいっぱい。風によって、ばらまかれていく。この種は、周辺にそのまま落としておきました。

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その地面を見ると、「あれれ!もしかして、これ?」という剣状の葉が放射状に5枚、展開しているのを確認。

いつから発芽しているのかわかりませんが葉のみの状態で昨年の11月にスタンバっていたのが、今年開花したもの。

種から何年かかって、このような状態になるのか、わかりませんが、少なくともバラまいた昨年の種子は、今年は開花していないことより複数年かかる、ということ。

学研の図鑑で見ると、チューリップも種から育てると開花まで5年かかるそうです。

 

侵入生物と呼ばれていますが、しょうがないような気もします。

 

 

 

 

 

 

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2020年11月 1日 (日)

季節のBlooming Flower :シュウメイギク

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Anemone×hybrida 'Honorine Jobert'    Oct.31.2020

一週間前あたりから、マンションのハナミズキの木の下にあるシュウメイギクが咲き、可愛い。

今日は、朝からカメラを持って可愛い姿を撮影。ちゃんと一眼レフのカメラで撮った方が陰影やピントがばっちり合っていいです。

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こちらがスマホのカメラで写したもの。姿かたちは写っているけれど、きらっとした光や背景の暗さも一眼レフのカメラの方がその時の様子をリアルに表現できています。

最近は、軽くて手軽なスマホのカメラばかり使ってしまいますが、かわいいお花ちゃんの一年に一度の開花の時期なので、一眼レフで撮影。

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後姿もかわいい。

花の少し下に小さめの葉がついています。

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こんな風にハナミズキの下に地下茎を伸ばしながら自然に広がっています。

大抵、台風の頃にきれいだった葉が傷み、秋の開花の頃にも濡れて傷んだりとアクシデントが続きますが、どうにか今年もあっけらかんと咲き、ただただかわいい!

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                       Oct.1.2020

冬は、地上部が枯れますが、春先にいたる所で、地下茎で増えた株から掌状のギザ葉が芽吹いてきます。それを株分けして鉢植えに植えつけたものです。この鉢の中に何株も植えてみたのですが、真ん中のこの株だけ夏越し、元気そうな葉色を見せています。今年の開花はできませんでした。自然淘汰、住み分けなのか、一番いい場所の株だけが生育。

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もう一か所、夏越ししたのは、バラを植えている大きなプラ鉢の脇。

シュウメイギクの鉢植え栽培に関しては、いろいろネットで調べても、あまりはっきりしていません。

ただ言えるのは、秋に園芸店で購入した株をその後、育てるのは、難しいということ。何回も(本当に何回も好きなので、購入してしますのですが)ダメにしてしまします。

鉢から抜くと、必ず根がぐるぐるに巻いていて、花を上げるためのぎりぎりのストレス状態で栽培されていたことがわかります。

これを地植えにすると育つのかもしれませんが、鉢植え栽培から鉢植え栽培は、根が新しい環境になれるのが難しいのでしょう。

本来は、根が地中深く伸びるタイプで、どこまでも根を伸ばせる地植えが好きな植物なのでしょう。

ただ、春先、地下茎で芽吹いた小さな株のように、その場所でだんだん大きく株が育った場合は、鉢植えでも花を咲かせるようです。

Rhs(英国王立園芸協会)のサイトで見ると、土はどんな酸度でも構わない、冬に濡れるのを嫌う、移植を嫌う、繁殖は、春先、あるいは秋にdivision 株分けや root cutting 根伏せ(根を5㎝ぐらいに切り、横に倒して埋める)で、となっています。

実家の庭のシュウメイギクは大株で、酷暑の夏でも葉が傷んだりしながらも丈夫に育っています。実家を離れて以来、秋に見たことがないのですが、その頃から大好きな植物でした。

ネットで見ると、夏越しの時、二重鉢にして育て、開花まで成功させた方もいらっしゃるようなので、どうにか鉢栽培、成功させたいです。

 

 

 

 

 

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2020年10月15日 (木)

季節のBlooming Flower :斑入りヤブラン

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Liliope muscari 'Variegated White'   Oct.15.2020  

ヤブランの花が今年はいっぱい咲きました。薄紫の花色。終わりかけなので、実もできています。

最初は花もあまりつかず、咲いても目立たないので、よく見かける黄斑の葉と濃紫のヤブランがいいな、と思っていました。

しかし、予算も葉物にかけられず、寄せ植えの残りの白斑をひたすら増やしてきたもの。

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こんな感じの場所、5か所あるのですが、そこに植えています。

よく見ると、地下茎で増えるので、レンガを越えて育っています。

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                     Aug.22.2020

8月下旬の様子。群生していると花穂の色も存在感が出てきて、今年はGood!Img_6795

花が咲いた時に白いものもあり、品種が違うことに気付きました。

右側が白斑で薄紫の花のつく上で紹介したもの。

左側は、斑の色が少し黄味帯びて、花が白花のもの

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Ophiopogon jaburan 'Variegata'

花壇の一部になので、今日、掘り起こし右の品種を植えつけそろえました。

似ているけれど、左は、株元の脇に新たな株が増えていました。

増え方のタイプが違うので、科名が違うらしいです。

抜いたものも捨てずに、繁殖。

 

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2019年8月 2日 (金)

季節のBlooming flower : ペール カラーのハイビスカス

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Hibiscus rosa sinensis    Peppermint wind

 春先、良い土に鉢土を替えてあげたので、今年はしっかり良い花を咲かせたハイビスカス。

真っ赤な色ではなく、少しピンク色の花が咲きます。

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                        July.30.2019

この日は、とても暑い日。でも朝からこのハイビスカスが咲いているのが見えたので、うれしかった。

一度に三輪も咲いたのは、初めて。

 

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2019年7月21日 (日)

季節のBlooming flower : えんじ色のダリア

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Dahlia Cav.                 July.20.2019

昨年の秋にポット苗で購入したダリア。モリモリ咲いてきました。えんじ色ですが、先が白くなっていくのが、おしゃれでしょ。

昨年秋、寒くなるにつれ、地上部が枯れていきました。メキシコ原産なので、低温化では、休眠します。

芋のような塊茎と呼ばれるものが土の中には、残っていたので、掘り起こして保存しておきました。といっても鉢皿の上にのせていただけですが。

それを春が訪れたころに、とりあえず小さな鉢の中の土に埋めておくと、発芽し、茎葉が出てきました。

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Petunia、Dahlia                June.5.2019

ペチュニアと寄せ植えにすることにして、大きな鉢に植え込みました。この時は、まだあまり大きくなかったのですが、今やペチュニアが負けそうなくらい葉や蕾を茂らせるまでに大きくなっていきました。

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今やこんな感じ。

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最近の日照不足な中でもどうにか、蕾をたくさんあげてびっくり。

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一本の茎に四方八方に花茎を伸ばすので、南の太陽に花が向いて咲き方ではありません。

それが、日照不足のせいなのか、ダリアの習性なのか…これから観察しながら知っていこうと思います。

取りあえず、立派な生長をしているので、うれしい。

ちょっとうどん粉病が出ているので、今日はスプレー式の薬剤を散布しておきました。

 

 

 

 

 

 

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2019年7月 1日 (月)

季節のBlooming flower : Holly hock 2019

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Althea rosea                                           June.15.2019

子どもの時に住んでいた場所の花壇にタチアオイが咲いていました。遊んでいると、近所のおじさんがこのタチアオイの花びらを一枚取って、付け根の厚みのところをはいで、ねとねとした粘液を利用して、鼻につけ、「ニワトリ!」ってやって見せてくれました。

しばらくは、この花が咲いている頃は、毎年、そんな遊びをしていました。

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高さ2.5mぐらいは生長しました。現在は、咲き終わり、昨日株元からカット。

今年の花は、終わり。こぼれ種を周辺に振りまき、いつの間にか、場所を移動しながら、成長しています。

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この中心が赤くグラデーションしている所が、好き。

洋風なイメージですが、万葉集にも詠まれているタチアオイは、少なくとも奈良時代には日本で見ることができたよう。原産は中国や中近東当たりということなので、シルクロードを伝わって、種の大きなタチアオイは、日本に持ち込まれたのかもしれない。

日本の絵画の中でも桃山時代から江戸時代にかけての襖絵や屏風絵にも描かれているのを時々見かけます。

逆円錐形にすっと高く伸びた姿や大ぶりなシンプルな花、葉の形も五裂で形がいいので、「絵になる植物」として昔から愛されてきたのでしょう。

私は、子どもの時の思い出とともにこの植物は好きですが、時々、拒否反応を示す人もいます。

不思議な魅力のタチアオイ。

 

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2019年4月 5日 (金)

季節のBlooming Flower : オオシマザクラ

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Cerasus speciosa                                                  4.April.2019

実生で育ったオオシマザクラ。今年は、ずい分花が咲きました。この桜のことを書いた記事はこちら

たぶん12年生。

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青いサクランボの実を植えたら、発芽。ひょろひょろ伸びてきた小さな若木は、ちゃんと桜の葉の形をしていました。ちゃんと紅葉、落葉しながら、翌年には大きくなったな、と思いながら雑草として抜かれないように見守っていました。

3年ぐらい経った2010年10月にこの場所に植えました。葉だけ広げる時期を繰り返しながら、開花するのを毎春待っていました。

3年前から花を少しずつ咲かせるようになり、今年はもう人間でいったら、中学生ぐらいには、なったような咲きっぷり。

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こちらが親木。ソメイヨシノよりも少し早めに咲きます。

かなり、枝が折れたりしながらもこの場所でたぶん50年ぐらいは経過していると思います。

いのちをつなげようと地際からひこばえを出すので、かなり樹としては、老年期だと思います。

この実がちゃんと次世代を作り出したということをこの目で確認できて私は嬉しいです。

 

 

 

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