2021年1月 6日 (水)

Beautiful things : 越前塗 土手重箱

 

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新しい年を迎えました。

自宅でお正月を迎える時は、簡単なおせち料理を作ってきましたが、どうしても皿数が多くなったり、大皿の盛り方に悩んだりと今一決まらない感じ。

かねてから、お料理の本のように漆のお重に詰めてみたいというのが、秘かな願い。ここ10年、いろいろなお店でお重はチェックしていましたが、これが欲しいという決め手もありませんでした。

ただ、数年前にテーブルコーディネイションの展示会で長方形のお重を見た時に作者の方とたまたまお話することが出来、「今の生活スタイルに合わせて作ってみた。」というお話を聞いたことがありました。なるほど、テーブルに座って、真ん中のラインにお重が並ぶことをイメージすると長方形の方がゆったり料理が並んで見えるかな、と。

それからずい分経ちましたが、今年は絶対自宅でおせち料理を作ることがわかっていたので、お重熱が秘かに再燃していました。

たまたま雑誌で知った昨年オープンしたIDÉE  TOKYOの紹介で長手のお重の写真が写っていました。思い切って昨年暮れ、お店に行ってみました。深澤直人さんのデザインで越前塗の山田平安堂が作ったもの。

艶のある黒漆と少し艶のない古代朱仕上げのものがあり、美しい宝石箱のように私には見えました。その時は、恐れ多くて、ただ見させてもらうだけで帰ってきました。

家に帰って、おせち料理を作りながら、手持ちの器のことを考えたり、栗きんとんと黒漆の対比などをイメージすると「やっぱり、今度のおせち、お重につめてみたい!」という気持ちに。12月30日にぎりぎりに主人にお願いして、買ってきてもらいました。

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 お重のサイズは、短い辺が12.5㎝、長い辺が24㎝ぐらい。短辺は小さめですが、4人用のテーブルの真ん中において、個々のスペースには、取り皿,お雑煮椀、小鉢などをゆったり並べられました。

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詰めるのに元旦の朝、悩んだけれど、自己流、海のものと山のものでおせちを分けていれることに。

最後に南天の葉を散らすといい感じになりました。母もいつもこうしていました。

 

一の重 海のもの 田作り、数の子、海老の養老煮、紅白かまぼこ、紅鮭の昆布巻き

二の重 山のもの のし鶏、牛肉の八幡巻、鶏の梅酒照り焼き、錦玉子

 

奇抜なものは何もなく、自分で作ったものや宅配で頼んだものを詰めただけですが、いつもと違うあらたまった感じになりました。

黒豆や栗きんとんは、ゆっくり食べれるように個々に分け、筑前煮、自家製スモークサーモン、紅白なます、きゅうりのぬか漬けは好きな鉢や皿に盛りました。

大きなお重だとこれらが全部入るのだと思うけれど、こんな感じで部分的にお重を使うのもありかな、と思いました。

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実家もあまり、大きなお重ではないけれど、訪ねてくる方も多かったので、母は、そのたびに種類ごとに保存容器に入れておいたおせち料理をお重に詰めてお出ししていた。

現代では、冷蔵庫もあり、お重に詰めっぱなしもしないので、こんな使い方がいいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2017年4月 7日 (金)

Beautiful Things : 欅のお盆と肥松の茶托

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今日は、ピアノの調律をしてもらった。作業が終わる頃、お茶の準備をし始めました。いつも角盆を使っているのですが、洋風なので、緑茶を出すのには、似合わない。「そうだ、宮島のお盆がある!」と思い出し、ほとんど初めて使うことに。

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欅の一枚盆。無塗装なので、大事にしまっていました。湯呑は、母が使っていた萩焼。面取りしてある底部がかっこよくて子どもの時から好きだったものをもらい受けたもの。

茶托は、肥松といって、松の油分が多い部分を使ってくり出した茶托。こちらも無塗装。使う度に、布で磨いていくといい、と母に教えてもらいながら、使ってきました。

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宮島には木工製品の加工所が数件ある。島を訪れた時、作業している所が道に面している所もあり、見るのが楽しくて、必ず立ち寄っていた所がある。宮島の歴史博物館の向かいあたりにある『藤山』というお店はろくろでくり出した茶道具が並べられていて、美術を学び、工芸の世界に興味があった私には、無塗装で木目をいかし、形の美しさを追求して仕上げた道具を見せてもらうだけで心に栄養をいただき、満足して宮島をあとにしたものです。

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数年前、インターネットで調べていたら、そのお店のご主人は亡くなられて、今は残った品を販売しているのみだと知りました。店とは少し離れた場所に作業所があり、そこは、道に面して作業していているところが見えるようになっていました。亡くなられたことを知った後、そこにも数年前行ってみた。作業に合わせて、あて鉋などの道具を自分で作られていたということで、今もご主人が作業しているかのようにそのままになっていたのを記憶しています。

私が、黙々と作業しているのを覗かせてもらったご主人も宮島のために尽力していた父もこの25年の間に天国へ。

思い返すと寂しいけれど、この25年で私は母になることができ、2人の子どもは、それぞれの道を探しながら、今は大学生となった。

花が咲くように素晴らしい仕事をなしてきた人々を思い出しながら、もうそろそろ欅のお盆もこれからの人生で使ってもいいのかなと思えてきました。

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2017年1月 8日 (日)

Beartiful Things : 真工藝さんのひよこ

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 年末に初めて浅草に行きました。オレンジ ロードという通りに手ぬぐいの『かまわぬ』さんがあり、そこで、民藝の関係のお店が集まって展示販売していると知ったから。

クリスマスの前に大掃除もしたし、クリスマスの片づけも済んだ12月30日に「やっと行ける!」と思って出かけてきた。

そこで見つけたのが、干支の置物。以前から、欲しいなあと思っていた木綿の布に木版で色刷りしたものにもみ殻をしっかりつめて作ったもの。初めて見た小ぶりのシリーズを発見。お値段も少しリーズナブル。

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手にとって、よく見ると植物は、実際のものを図案化していることに気付き、よく考えているな、と感心しました。
ワスレナグサとアカツメグサ。野草を見ると、子どもの頃、小さな花を見つけては、摘んだことを思い出しました。

二十数年前、独身時代に友達と行った飛騨高山の通りにお店があり、写真を撮っておいたほど気に入った『真工藝』さんの干支飾り。

今回のひよこは仔(こ)シリーズにあたるようで、昨年新作として作られたようです。他の干支も全部仔もそろっていて、私の干支の蛇もとても可愛かった。

色のにじみや濃淡など一つひとつ違うことにより手作りの良さを感じます。

毎年、一つずつ揃えることにしたいな、と思っています。


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2016年8月28日 (日)

Beautiful Things : 玄関のベルベーヌの香り

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Scented Bouquet Verbena DURANCE

夏、玄関を入った時に、家の匂いが気になっていたので、バーベナの香りの瓶を置いています。フランスのデュランス社のもの。他にもいろんな香りがありますが、ラベンダー、ローズ等も好き。

瓶を置くと、さわやかな香りで、気になっていた匂いがカバーされました。

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以前の瓶と違ったデザインになっていた。詰め替えを買ってきて使うので、いつ変わったか、意識していなかったけれど、こちらもアンティークな形なので、今回は、瓶ごと購入しました。

いろいろな香りの製品が出回っているけれど、プロバンス地方の品質のよい材料を使って、エッセンシャルオイルを取り、ていねいに製品を作っているデュランス社のものは、使って心地いい。

何もないより、うっとりする香りで過ごすのも暑さをまぎらす良い方法。


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Beautiful Things : ベルベーヌの香りのキャンドル

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Perfumed handcrafted candle Verbena DURANCE

夏のセールでフランスのデュランス社のアロマ キャンドルを見つけました。今まで違うものを使っていましたが、もう少しナチュラルな香りのキャンドルが欲しかったので、試しに購入してみました。

香りは、バーベナの香り。

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火をつけると、バチバチの芯に使っている薄い木が燃えます。これには、びっくり。ふつうのアロマ キャンドルに比べると、炎も大きく、これは、失敗作?と思ったりしましたが、次第に慣れてきました。

今年の夏は、バーベナのすっきりさわやかな香りで、暑気払いして過ごしました。

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2016年1月 4日 (月)

Beartiful Things : かまわぬのぼち袋

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New Year's Mt. Fuji     2016                             Jan.3.2016

年が開けました。帰省して、帰ってくるときの夕暮れ、富士山のシルエットきれいでした。甥っ子に渡すためのぽち袋、ちょっと今年は、準備が遅くてあわてました。

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ここ数年、注染手ぬぐいで有名な『かまわぬ』の木版刷りのぽち袋を準備していました。干支が図案化されていて、図柄、配色、紙の質感が味わい深いぽち袋。手作業の良さが私の中では他のものとは一線を画す。3枚入って2枚だけ使うので、毎年一枚手元に残ってきました。

コレクションになりつつあるな、と思いながら、年末準備するのを忘れていて、帰省する前日に思い出した。あわてて、近所の文房具屋さんに行ってみたりしたけれど、『かまわぬ』さんのものは、やっぱりない!

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飛行機に乗る前に、家族より先に家を出て、『かまわぬ』さんの直営店に飛び込んだ!でも、残念ながら今年の干支の猿の図柄のものは売り切れ。

・・・年末のTo Do Listに入れて置かなくては、いけなかった。気を取り直して、鶴と亀の図柄のぽち袋を購入することにした。

紅い色のあざやかなおめでたい図柄。これもコレクション。

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2015年11月23日 (月)

Beautiful Things : ヤドリギのペンダント ライト

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だんだん冬に近づいてきています。ずっと前に東京たてもの博物館にある三井家の邸宅に行った時に「きれいだな。」と思って写真に撮っていたライトを紹介します。

このライトは、ヤドリギの形がライトのまわりにデザインされていました。ヤドリギの実の乳白色の透明感とガラスが重なり、スーッと冬の冷気を思い出させます。

本物のヤドリギは、一度花屋さんでみかけたことがありますが、あとはイギリスのインテリア雑誌の12月号に4ページものとても美しい写真が載っていたのを、その実の美しさに溜息まじりに見とれていたのが私のヤドリギの印象。
まるでライチーの果肉のような実がなんとも不思議。今回、ブログで紹介するにあたり、調べていくと、このライトはあのルネ ラリックの作品であるということがわかり、このライトがずっと心にひっかかっていたわけがわかった気がします。ラリックのもの作りの感性はやはり素晴らしい!!

三井八郎右衛門高棟が大磯の城山荘を建てた際に使われたライトのようで、2度の移築の末、今の場所にも使われているようです。

英語でヤドリギは Mistletoe といいます。

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Viscum album                                  Jan.2008

これは、北海道のニセコ近くで撮った写真。冬に北海道をドライブしていると、こんな景色をよく見ます。車から降りて、木に登って、ヤドリギを取って、その実を直に見たい衝動にいつもなりますが、そんなことは無理。

イギリスの雑誌の文章には、ヤドリギ Mistletoe について

『ヤドリギの下でキスすることは、古代ローマの祭り Satunalia に時代を戻すと、結婚の儀式に関係している。時代を越えて、ヤドリギは奇跡的なヒーリングの力を授けるポジティブな力を持つ植物とされている。

古代GaulやCelt ケルトではドルイドの僧は、ヤドリギを一月上旬に金の鎌で木から切ると、それを受けとった人に、繁栄をもたらす「聖なる植物」として、扱っていた。』

等のヤドリギの歴史上のいわれについて紹介していました。

植物学的には、ヤドリギは、寄生植物であり、その実には毒性があるそうです。実を食べた鳥はそれをすぐに排泄します。粘性のある状態で他の木の樹皮にくっつき、栄養をもらいながら、そこで生長するようです。

木字体にはダメージを与えない。

不思議な植物ですね。また、大昔の人もその魅力に気付き、別格扱いをしてきたということが、わかり、一層、木に登って、釜でヤドリギを切りたくなってしまいました。

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2015年8月24日 (月)

Beautiful Things : 倉敷民芸館

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かれこれ20年ぶりに岡山の倉敷に行ってきました。美観地区が近づくにつれて、わくわく。この日は、小雨。川面にたれる柳や萩が雨に濡れて一層、きれいに見えました。

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土蔵の続く美観地区の中に倉敷民芸館があります。今まで何度、訪れただろう。

パンフレットから

「民芸」とは「民衆的工芸」という意味で、大正末期に柳 宗悦らによって創られた言葉です。鑑賞を主な目的とする美術工芸品に対して、人々の暮らしの中で使われる丈夫で美しい品々のことを民芸品と呼びます。
 日常生活の中で使う物には、用途に直接結びついた美が備わっていると考えたところに「民芸」という考え方の特色があります。

なんと、清々しい物の見方なのだろう。民芸の美は、作りて手の奉仕の心、誰にも等しくその恵みをもたらす。
私にとって「民芸」をわかりやすく伝えてくれたのが、この倉敷民芸館であり、初代館長の外村 吉之介さんの言葉です。

写真の撮影をOKいただけたので、撮影させてもらいました。

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階段を上がると、蔵の二階の展示室。窓からもれる光が美観地区のタイムスリップしたような空気を伝えています。

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李朝(1392~1910年)のやきもの

白磁。お皿がふたになっているようです。椀とぴったりサイズがあっているところがていねいに作っているなぁとじっと見ていました。

NHK BSの番組 【温故希林 骨董(とう)珍道中 in ソウル】で樹木希林さんが日本民芸館にお勤めだった尾久彰三さんと骨董品を見に行く旅で、「韓国では、青っぽい白を好み、日本では、アイボリーっぽい白を好む。」という話を思い出しました。「これは、青っぽい。」

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倉敷ガラス

この倉敷ガラス、昨年夏、青山のベニヤ民芸店さんで見て、「あ~、倉敷に行きたい!」と無性に思ったガラス器。
今も昔も変わりなく、とろりとしたつやのある質感や、一つひとつ微妙に形が違うところが、人が作ったことをイメージさせます。

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この竹かごもパッと見て「すてき!」と思い、写真に撮ったのですが、よくよく見ると、かごの底面を補強するために幅広の補強の竹が縦芯に使われていたり、直接底面が床に触れないように角に丸い竹を使って、脚をつけているます。これこそ「用の美」です。

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染付の徳利

茶色に仕上がる呉須でさらっと絵付け。さらっと描くのにいったい、どれだけの絵付けをしたのでしょう。形もぽってりした胴とすっと細くなる首のあたりの自然なカーブがいいな。

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館内の壁にバウハウスの校長であったワルター グロピウスの文章が展示してありました。

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背もたれがはしごになっているラダーバック チェアやウィンザー チェアー、車輪の形がついているホイール バック チェアーなど、飴色を通り越して黒光りして美しい。娘がすぐに「座りたい!、座りたい!」と言ったのですが、展示品なので、やめておくよう言いましたが、本当は私も座りたかった。こんなセッティングの場所に入るとすっと座りたくなりますね。

他にも、私の心にビビっとくるものがいろいろありましたが、このぐらいで。

展示の仕方も多すぎず、かつ説明し過ぎず…といったところが、見るものを自由に解放してくれるような品々と空間でした。

我が家に久しぶりに戻って、即、「ものが多すぎる。」と反省。寝る前までせっせと荷物の片づけ、部屋の掃除をして、本日も食器棚の整理。私の中に倉敷民芸館訪問効果あり。

初めて倉敷に行った娘にも「『家にも同じようなものがあったな。』とか思った。」、「行ってよかったよ。」と何か今までとは違うものの見方を感じた様子。

初代館長の外村 吉之介氏の書かれた本「少年民芸館」を小学校の図書館で何度も熟読していた私にとって、倉敷民芸館は、初めて訪れた時からなつかしく、再び訪れたいと思う場所でした。

大学時代美術科の学生だった私は、ただ絵を描くことに疑問を感じていた時期で「ものをつくる」意味や「ものの価値とは」といったことを真剣に考えさせてくれ、導いてくれた場所でした。その考えは今もずっと影響を与えています。

外村氏の言葉で、私が何度も読んだ文章がホーム ページに掲載されていますので、リンクさせていただきます。民芸品の性質

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2015年4月 7日 (火)

Beautiful Things : 鏡のフレーム

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"Choix des plus belles fleurs" 1827 Pierre Joseph Redoute

どうしようか、迷って「えぃ!」と購入した鏡のフレーム。鏡と額が一緒になっていて、興味を持ちました。
中にフランスのルドゥテの『美花選』のポストカードを入れました。

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我が家は、「うなぎの寝床」と呼ばれる集合住宅の作りそのものなので、両脇の壁には窓がありません。そこで、鏡に映った光の反射で空間が奥に続くように感じることを利用しようと、鏡をところどころに使っています。こちらこちら

今回は、今まで額縁しかかけていなかった和室の壁に鏡フレームをかけてみることにしました。白木の部分の黄ばみが気になってきていたので、10年ほど前にOSMO社のWood Waxの白い色で着色しました。そうすることで、付け鴨居、柱、ふすま縁など白っぽくなり、純和室仕上げから少し脱しさせることが出来たような気がします。

それから窓に障子も入っていましたが、外して窓辺には、ローマンシェードを取り付けています。こう見ると、窓周りは、ウッド ワックスをかけ忘れています。照明も和風の和紙と白木のぼんぼりのような照明でしたが、奥の部屋で使っていたドイツのリンブルグ社 LIMBURG の球形のものに変えました。

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ポスト カードは、6枚一緒に飾ることは、なかったけれど、この額でみんな一緒に飾ることができるようになりました。

写真がなかったころに、植物の形を正確に描きとめようとしたボタニカル アート。ルドゥテが原画を描き、彫り、刷りは、別の人が行う分業で作られた多色刷りの銅版画。

ルドゥテの描き方は、ふっくら愛らしく植物が描かれています。個性が出ないようで、ボタニカル アートにも絵描きさんの違いがはっきりと出るものだな、と思います。

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2015年2月25日 (水)

Beautiful Things : 地球儀

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私の実家には、ピアノの上に地球儀があります。父が外国(イタリアだったかな?)で買ってきたそうです。今は、黄ばんでいますが、海の色がターコイズ ブルー、砂漠や山脈の色がイエロー オーカー。寒い地域は、雪の白。地上の起伏も海底の山脈も起伏をつけてあり、紙の世界地図よりもずっと、地球を感じさせるものでした。

小さい頃、ひまな私は、地球儀をくるくる回して、遊んでいました。でも、ちゃんとパンゲアのことは、気づいていた。アフリカの西岸と南アメリカの東岸の形がパズルのピースを見つけた時のように、ぴったり合いそう、なんて。
また、地球全体がみかんの皮のようなものに覆われていて、ところどころ、ひだがよっていたり、沈み込むところがあることにも自然にきがついていた。一番ヒダがぐちゃぐちゃによっているところが、・・・ヒマラヤ、とか。

父も時々、地球儀を使っていろいろなことを教えてくれました。

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子どもが小学生になる頃、私の家にもそんな発見ができる地球儀が欲しくて、見つけたのが、アメリカのリプルーグル グローブ社( Replogle Globes, Inc.)の地球儀。我が家のリビングに置いていますが、直径30㎝あり、ちょっと大きい。けれど、ひじょうに美しい地球儀で、ずっと定位置においています。

行政区で色分けされているタイプもありますが、毛利 衛さんがスペースシャトル搭乗後言われた、「宇宙から見ると国境線はなかった。」という言葉のように、ありのままの地球の姿を表した地勢型がいいんじゃない?という主人の勧めもあり、こちらにしました。一応、赤い線で国境線は、表されています。

地球儀のいいところは、テレビを見ていて、場所がおぼろげな地域が出てきた時など、「あそこかな、」と探す時など、すぐにくるくるまわしています。そして、そこから地形の様子や気候も推察できるところが、「ミニミニ版地球」の地球儀のいいところ。

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この地球儀には、緯度がわかるようにぐるりと目盛りがついていたり、北極の部分に15度刻みの透明の目盛りつきの板がつけられていて、時差がわかるようになっています。

あと、おもしろいサービスは、国際情勢の変化によって、(例えば国名や国境線の変更など)大幅変更があって、時代遅れの地球儀になった場合は、希望があれば、最新の球に半額で交換してくれるというサービスがあること。(購入時に登録)Updatable glove program

2001年購入で、まだまだ、大丈夫ですが、これは、なかなか考えられたサービスだと思います。

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