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2025年1月15日 (水)

About cooking:おせち 2025

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 主人の実家に帰省するときは、いつもお重を頼んでくださったので、美味しい北海道の食材のつまったおせち料理をいただいてきました。

肉も魚も野菜から穀物、豆に至るまで全国に美味しいものを提供できるほどの場所なので、自宅に帰る頃には、「もう、この世のごちそうは食べつくした!」という気持ちになるほどでした。孫の顔を見せたい一心で毎年、帰省したものでした。

そんな私たちも今年は、帰省される方になり、掃除や料理のことなど老体に鞭打って、初めてほとんど一人で準備をしました。

子どもたちも独立したり、予定があったりで、わいわい、「こうやるの!」なんて伝えながら、手伝ってくれていたこともかなりの労働力を担っていたんだと、今回は、つくづく感じましたし、パパさんに家事を覚えてもらわないといけない、といったことも感じました。

きれいなデパートのおせち料理のカタログを見ながら、「この手もある。」と思いながら、締め切りを素通りして年末に突入。なんとか、掃除が出来れば、料理はなんとでも、と思ったところがまさかのインフルエンザ。混沌とした頭で、おせちのことを考え、作りたいものだけを作ろうと決めて体調が戻ってきた28日から料理に入りました。

それが、レシピをブログにあげた28日の黒豆、29日の栗きんとん、30日の紅白なますです。それから、お煮しめは31日。

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お重から取るものと銘々皿に取り分けておいた方が食べやすいものを分けています。D7k_0470-1

山の幸 伊達巻、★牛肉の八幡巻、よもぎ麩、錦玉子

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海の幸 紅白かまぼこ、数の子、★エビの養老煮、昆布巻き

 無印良品の磁器には、銘々にわけておいたほうが食べやすい黒豆,栗きんとん,紅白なますを事前にもって出すようにしています。

ただ、数が足りなかったので、お嫁さんの分も揃えておきたく、数年前から販売されている角鉢、木瓜型の豆皿、小皿など一つずつ追加でクリスマスの日に買いに行きました。もう生産中止ということもありますが、これらは、現在も購入が出来たので、うれしかったです。電車賃の方が高くつく買い物でしたが、12月は宅配業者も忙しいだろうと思い、自分で遠くの大型店舗まで買いに行きました。

イメージ通り、黒豆は角鉢、木瓜型の豆皿には、紅白なます、丸い小皿に栗きんとんを銘々に並べて出すことが出来ました。

センターにひいたのは、注染手ぬぐいの「かまわぬ」さんの手ぬぐい。梅のおしべが紅の地色の上に染め抜かれたもの。年末恒例のポチ袋を購入したと時に丸の内で求めたもの。お重は、深澤真人さんデザインの山田平安堂の長手の黒漆の二段のお重。小鉢は、唐津焼の隆太窯のふちなぶり皿。

そんな器たちも並べて、お重におせちを詰めるのをお嫁さんに手伝ってもらいながら、無事にお正月の朝を迎えることができました。

何風とかどこ風などというものはなく私が過ごしてきた日々の中でいいな、取り入れたいなと思った味やものたちが並びました。

ちなみにテーブルクロスは、結婚以来持ち続けている白い麻のテーブルクロス。

どの色よりも光を反射する白のテーブル・クロスで新しい朝の始まりを迎えるのがベストだと思っています。

 

 

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2025年1月13日 (月)

About cooking : お煮しめ 2025

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 今回は、いつもは、筑前煮を作るところをお煮しめに変えてみました。母は、お煮しめを作っていました。こどもの頃は、地味な料理であまりうれしい感じはしなかったけれど、いろいろと下ごしらえのお手伝いをした思い出があります。

そんな私も年齢的に薄味に、ということもあり、久々に高野豆腐の入るお煮しめを作りました。

日本列島の地図でこの2つの煮ものをおせちに作る実施地図作ると九州は、筑前煮なのは、確かであると思いますが、関西以西は、お煮しめ、東日本はどうなのだろう思いますが。筑前煮とはいわず、いり鶏、うま煮という地域もある。名前は違っても、2つの煮ものは根菜の種類もほとんど似ているけれど、油でいためてから煮る、というのが筑前煮で、煮しめは油は使わず、だしで煮るという違いなのだろうと思っています。

実家の母は、煮しめを作っていましたが、具材は,それぞれ煮て最後にちらし寿司のように器に合わせてもっていました。

私が参考にしたレシピは松本忠子さんが雑誌ミセスで紹介した「関西風 煮しめ」です。こちらには、筑前煮には入れない高野豆腐が入ります。またとりのつくねを入れるというものです。高野豆腐は、最近では、手軽に電子レンジで戻しながら粉末付きの煮汁を吸わせるものもあり、昔より調理しやすくなっていることに最近ようやく気付くほど、食べていませんでした。先日、生協で頼んで作ってみるとおかずの一品として十分食べ応えがあり、脂肪分の少ない植物性たんぱく食品としてもっと取り入れようと思っていたところ。

〇材料 (レシピの量を半量にしています。多品種のものを入れ、量が多くなりますので半量で。昆布だしは、前日の晩に水につけておく。)

・煮汁 

 昆布だし 4カップ

 酒 1/4カップ

 塩 小さじ1

 薄口しょう油、砂糖 各大さじ1と1/2

 みりん 1/4カップ

・ゆでたけのこ 1/2本

・里芋 3個 (皮をむいて半分に切る、今回は京芋使用 六角形に面取り)

・干ししいたけ 3枚 (水につけて戻し、軸を取り、そぎ切り)

・にんじん 1本 (1㎝厚さに切り、梅型に抜く)

・レンコン 1節 (皮をむき、1㎝厚さに切り、水にさらす)

・ごぼう 1/2本 (皮をこそげ取り、斜め切りにして水にさらす)

・ゆり根 適宜 (昆布だしに砂糖、塩を少々入れた煮汁で煮る)

・ぎんなん 適宜 (炒って、殻を割って薄皮を取り除いておく)

・高野豆腐 1枚 (手がようやく入るぐらいの湯につけ、皿などで抑え、もどし、厚さ1㎝に切る)

・油揚げ 1枚 (熱湯をかけ油抜き、4㎝幅ぐらいに切る)

・こんにゃく 1/2枚 (1㎝厚さに切り、中心に切り込みを入れ、片方を穴に入れ、たづなこんにゃくにして、ゆでる)

・きぬさや 適宜 (昆布だしでさっとゆがく)ゆがき過ぎて、色が悪くなってしまったので、かわりにグリーン・ピースを使用

・とりつくね団子 (鶏ひき肉を粘りが出るまで混ぜ、調味料を入れ、別鍋に取った上の煮汁の中にお団子を入れて、煮る)

 鶏ひき肉 150g

 卵 1/4個

 しょうが汁 小さじ1/2

 酒、片栗粉 大さじ1/2

 塩 少々

 

〇作り方

① なべに前日からつけておいた昆布と水4カップを沸騰直前まで煮立て、昆布を取り出す。(ゆり根、きぬさやを煮るだしを取っておく)

② みりん以外のすべての調味料を入れて、にんじん、きぬさや、ゆり根以外のすべての材料を入れ、20分煮る。あくを取っていく。

③ 煮汁を別鍋に取り、とりつくねを丸めて落とし、煮ていく。

④ ②にニンジンとみりんを加え、さらに10分ほど煮る。

⑤ 器に④と③の鶏つくね、きぬさや、ゆり根、ぎんなんを散らして出来上がり。

久しぶりに母の煮しめに近いものができました。記憶をたどれば、ぎんなんを歯で割るのも、たづなこんにゃくを作るのも、高野豆腐が戻っているのかを注意してみるのも子どものころのお手伝いの一つでした。

これだけの食品を揃えると、年末の食費は奮発しかない、という大盤振る舞いでしたが、これも一年に一度のハレの食事。昔から家族でとる食事を大切にした証。大地の恵みを盛り込んだものだったことがわかります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2025年1月12日 (日)

About cooking : 紅白なます 2025

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 絶対作りたいおせちの一品は、三浦大根で作る紅白なます。年末、三浦半島に行くことが出来たら、ラッキーですが、今回は、何十年かぶりにインフルエンザになってしまい、そんな時間的余裕は一切ありませんでした。ただ、30日に近くの食材店に行くと、三浦大根があったので、希望通り、紅白なますを作ることが出来ました。青首大根と何が違うかといったら、繊維が柔らかい、透き通っていてきめが細かい舌ざわり、優しい甘味。ふろ吹き大根にすると、それが如実に表れるのですが、生で食べた時も、その違いは、表れるのです。一昨年は、久しぶりに実家でお正月だったので、三浦大根をお土産に持って帰り、ふろ吹き大根を母に作ってあげました。

紅白なますのレシピは、松本和子さんが雑誌『ミセス』に掲載されていたものを参考にさせてもらっています。このレシピのポイントは「二度漬けする」というところ。なますは、ダイコンやニンジンからの水が味付けした後も必ず出てきます。決めたと思った味が変わってしまうということが、子どものころ、おせち作りを手伝っていた時に経験したことがあったので、この松本さんの抜かりのないレシピに飛びついた私でした。

酢は、純米酢と自家製柿酢を使いました。前に熟した柿をもらってきて、保存瓶の中で発酵させて柿酢を作ったものが冷蔵庫に保存してあるので、単体だと酸味が弱いけれど、ブレンドすることで、フルーツのさわやかさと微かな甘味、うま味を感じる酢として主に、すし酢に使ってきました。

〇材料

 ダイコン(三浦大根) 正味800g

 ニンジン (京人参) 正味50g

 イクラ 少々

【下漬け汁】

 酢、昆布だし(前日より昆布を水につけておき、火にかけ沸騰直前で昆布を引き上げたもの) 各1/2カップ

 てんさい糖 1/4カップ

 塩 小さじ1

【本漬け汁】

 酢 (柿酢)1/3カップ

 昆布だし 1/2カップ

 てんさい糖 大さじ3

 塩 小さじ1/2

 

〇作り方

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 ① ダイコンはマッチ棒よりも細く、ニンジンは、さらに細く切る。

 ② それぞれに塩少々を振り、しんなりしてきたらしっかり手で絞る。

 ③ 下漬け汁の調味料をよく混ぜて煮溶かして冷まして、②に混ぜ、4~5時間おく。

 ④ ざるに開けて再び水気をきっちり絞り、本漬け用の調味料を合わせて煮溶かし、冷ましたものと合わせ、保存瓶に入れて、保存。

 

 30日に漬けて元日の朝から、銘々の小皿にもり、イクラを少しもって、出しました。冷蔵庫がいっぱいでいれられなかったのですが、酢にしっかり使っているので、大丈夫でした。鏡開きの11日まで、箸休めのように出して食べきりました。最後が一番おいしかったような。

 

 

 

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About Cooking : 栗きんとん 2025

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 栗きんとんって手間がかかるのに、スーパーに行くとドテッとプラ容器に入って売られて、なんだか、買う気にはなれません。子どもの頃、母がゆでたサツマイモを姉と杓文字を使って、目の細かい網を張った裏ごし器で一生懸命裏ごししたりしたことを思い出すと、手間をかけてでもその記憶を辿ることをあえてしてみたいと思ってしまい、「簡単、手軽、時短!」が叫ばれる世の中に背を向けている私です。忙しい時期に手間をかけるだけの意味があるのかというと、ただ、自己満足の追憶でしかないのかもしれません。

栗きんとんは29日の午前中、コンロで前日から作っていた黒豆を煮返しているのと並行して作りました。

私は、文化出版局の雑誌『ミセス』に掲載されたり、付録についていた松本和子さんのおせち料理のきんとんの作り方が丁寧な作りなので、参考にさせてもらっています。掲載されていた量の半分量。また、糖分を控えたいので、お砂糖は、てんさい糖に。栗のシロップも甘味をみながら、あまり入れずに仕上げました。くちなしの実できれいな色になりましたが、てんさい糖を入れると、色は栗色になりました。自然な色で甘さを引きずらない美味しい栗きんとんになりました。

必要な道具として裏ごし器がないので、困っていましたが、今回は、油跳ね防止ネットをよく洗って使うと、きめの細かい裏ごしが出来ました。また、裏ごしした芋をさらし布で作った袋に入れ、流水でもみ洗いします。これも手持ちのさらし布を切って、手縫いで両端を急きょ縫って、作りました。

〇材料

サツマイモ 鳴門金時 500g

クチナシの実 1個

栗の甘露煮 一瓶 (10個以上は入っていたかな。)

栗のシロップ 1/2カップ(加減して)

砂糖 150g 低GI 大東製糖「からだにやさしいお砂糖」使用

塩 一つまみ

みりん 大さじ2

 

〇作り方

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① サツマイモは、3cm厚さの輪切りにし、縁から5㎜ほおのところにある輪の内側まで厚く皮をむき、水に落としてさらす。

② クチナシの実は、半分に切り、だしパックに入れておく。

③ 鍋にたっぷりの水を入れ、サツマイモとクチナシの実を加えて、柔らかくなるまでゆでる。

Photo_20250112164701 ④ ざるに上げ、熱いうちに裏ごしをする。

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⑤ さらし布で作った袋に④の芋を入れ、浄水器の水を流しながら芋臭さがなくなるまで、もみ洗いをする。

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⑥ 鍋に⑤の芋と調味料、シロップを合わせ、弱火で40分以上、透き通るような照りが出るまで練り上げる。

⑦ 鍋底に道が出来るようになったら汁気を切った栗の甘露煮を加え、さらに10分ほど軽く混ぜながら火を通す。

⑧ 保存容器に入れ、冷ましてから蓋をして冷蔵庫で保存。

 

おせちの中のデザート。お重に入れないで、栗が一人一粒入るようにして小皿に盛りました。

 

 

 

 

 

 

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About Cooking : 黒豆 2025

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 おせち料理は受験生がいる時など帰省しない時に、その子と二人のお正月を過ごすためにささやかながら、作ってきました。実家にいた頃、黒豆は、母の領分で、夜に無水鍋で炊いて、何日か火を入れていた印象があります。母は、リング・ノートに書いた手書きのお料理の先生に倣ったレシピを見ていて、国産の赤玉ポートワインを入れるのが特徴でした。私は、この味に慣れていて、結婚してから「こんな感じかな。」と適当なのですが、ポルトガル産のPort wineを入れて作るようになっていました。

黒豆は、生協で購入した兵庫の丹波篠山市の小田垣商店のもので大玉特選です。他の料理家の方のレシピも作ったことがあるのですが、この袋に書いてあるレシピは皮は破けずに、中は柔らかく一番上手く煮れますので、空き袋を保管しており、今回も参考にしています。砂糖は。血糖値が上がりにくい低GIの大東製糖の「からだにやさしいお砂糖」を使ってみました。今回は、12月28日から作りました。

〇材料

丹波黒大豆 大玉特選 小田垣商店 200g

水 1000㏄

ポート・ワイン 200㏄ 

砂糖  170g 「からだにやさしいお砂糖」サトウキビ由来100%

しょう油   20ml

塩  小さじ1/3

鉄玉

 

●作り方 取りかかる時間帯も【】に書いています。

① 【朝一番】黒大豆を水で洗ってざるに取ります。

② 厚手の鍋に水とポート・ワインを入れて強火にかけ、沸騰したら調味料全部入れて火を止め、黒大豆を入れて、そのまま5時間くらいつけておきます。

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③ 【午後から】再び、中火にかけ、沸騰前に火を弱くして泡を取り、さし水1/2カップぐらいをして、もう一度煮立て、さらにさし水1/2をします。泡は全部取ります。

④ 落とし蓋をし、さらに鍋に蓋をして。吹きこぼれないように弱火で5~6時間煮ます。途中で蓋を取らないようにします。

⑤ 一晩おいて、翌日水の量を確認して足りないようであれば、水を少し足して、豆が柔らかくなるまで弱火で3~4時時間ぐらい煮て火を止め、そのまま味をしみ込ませます。

⑥ 保存容器に入れ、冷蔵庫、あるいは、寒い場所で保管。

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以前ブログに書いたときは、黒豆300gのレシピでしたが、今回は200gのもの。

今年は、生協で頼んだ3Lサイズの黒豆の値段を見て、びっくり!年末年始の食材全般、高かったことが、ここ最近の状況を反映していました。

ただ、上記のように作った黒豆、みんなが「おいしい!」と言ってくれたので、作った甲斐がありました。お砂糖も味が違った要因かも。熟練した職人さんが選別しただけあって、煮あがった時に皮が破れたものがたぶんなかったと思います。

以前、煮た時に皮が破けて、煮汁も濁ってしまった時もありましたので、いい豆を使うこともきれいに仕上がる条件のようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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