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2024年6月27日 (木)

Visiting a place : 旧安楽寺 

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和田長浜の波                Feb.5.2023

 今から10年ほど前から、鎌倉、三浦半島にある和田義盛ゆかりの場所を訪れてきました。何か、義盛の息吹きを感じたいというのが、究極の目的でした。母方のルーツに当たると子どもの頃から聞いていた話を本の上の話に終わらせないで、自分で訪ねてみる、といったことに夢中になりました。そういう中で東京国立博物館での『運慶展』があり、義盛ゆかりの浄楽寺の阿弥陀仏をはじめとする五体の仏像を初めて拝むことも出来ました。また、NHKの大河ドラマの『鎌倉殿の13人』も義盛が出てくることを知ってから、放送が終わるまでとてもワクワクする歴史探訪期でした。自分が頭の中でこんな人だろうと想像してきた義盛がこんなにクローズ・アップされて演じられたことはなかったので、拍手拍手の大盛り上がりでした。演じられた横田栄司さんには、史実として伝えられてきたことだけがモデルで、手探りの役作りであったと思いますが、若い頃から、最後の時まで豪傑で人に優しい義盛をしっかりと演じ切ってくださいました。

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                                        2023.2.5

 その放送が終わったあとの開けて2月、まだ訪れていなかった三浦市和田にある浄土宗の天養院に伺いました。国道134号から徒歩で上っていくと、大きな屋根に三浦一族の丸に三つ引き紋が大棟に見え、引き付けられるように登っていきました。

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浄土宗五劫山 天養院

ここは、「鎌倉光明寺の末寺(まつじ)」で1559年建立だそうです。末寺とは、本山のお寺より地域の住民に合わせて仏事を行う寺のことだそうです。鎌倉光明寺(実はまだ伺ったことがないのですが)は、由比ヶ浜からみて東側の材木座海岸に面した少し陸に入ったところに見える大きな緑青色のの大屋根(「瓦棒銅板葺」というそう)が見える寺院です。歌川広重の東海道五十三次の由比ヶ浜を表した浮世絵の左側にも光明寺が描かれていることがわかります。

話しを戻して、天養院のご本尊は、阿弥陀如来ですが、昭和18年に三浦半島に日本軍が軍事物資を運ぶための道路を整備する際に廃寺となった旧安楽寺という寺の本尊の薬師如来像を移し、安置しています。その旧安楽寺は、和田義盛の居城であった和田城の北西の鬼門封じの寺として建てられたものでした。

住職にご挨拶して、拝観させていただきました。薬師如来像は、ガラスの扉の中に安置されているので、よく見えませんでしたが、和田合戦の時に義盛の傷みの身代わりになり、血を流したという話は、知っていたので、義盛を思い浮かべながら、手を合わせました。また、義盛の木像と位牌があり、それを目にした時は、「ここに義盛がいる。」と強く感じました。

今まで、いろいろなゆかりの場所に行きましたが、この時ほど、義盛の息吹を感じたことは、ありませんでした。義盛は、三浦の家に代々伝わってきた奈良時代の行基作とされる薬師如来像に戦の怪我が元で亡くなった父の時や、闘死した祖父、また多くの人々が生死をさまよう時に手を合わせ拝んだであろうと思います。木像や位牌は義盛が亡くなった以降、多くの人々が拝んできたものだと思うと、想いのつまったタイムカプセルのように感じられました。

この訪問で、何か腑に落ちたような気持になって、今に至っています。

しかし、ずっと気になっていた旧安楽寺がどうして廃寺にされなければならなかったのかという疑問を本腰を入れて今回、調べてみることにしました。何回も三浦半島に行ったのですが、起伏があり、広大な北海道のような畑の中を走っていると思ったら、水平線が見えたり、なかなか難しい。Geographerであった亡き父に説明してもらったら、5分で終わりそうなこともようやく独学で立体的にとらえられるようになってきました。が、まだまだで、国土地理院の地形図を調べて和田のあたりの様子を私なりに地図にまとめてみました。

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神奈川県三浦市和田

南北を走る国道134号 ピンクが旧道 A-B黄色線の断面下図  

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国道134号線 黄色線A-B断面図

この旅の一つ前の訪問で和田地域を通る、旧安楽寺のあったであろう場所を歩いてみています。今回、断面図を作ることができましたので、地図中のA-Bの黄色線で切ると、上のようになり、1943年(昭和18年)の現国道134号を通す工事は、段丘面をおよそ10mは掘削して道が作られたことがわかりました。いわゆる「切り通し」。昔は、天養院のある東側の段丘と西側の段丘は、つながっていたのでしょう。ピンクの道がで段丘のへりをまわるような旧道だったということがわかります。最初に「和田城址」「和田義盛の碑」を訪れた時もピンクの道を使いました。

義盛の開拓していった和田の里の鬼門封じの場所が高低差がなく、まっすぐに南北に道を通したい軍によって突破されてしまったということなのでした。

和田にとって何度も襲い掛かる苦難としかいいようがありません。

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日蓮宗天王山 大泉寺            July.2022

しかし、旧安楽寺の本堂は、移築され、日蓮宗の大泉寺の本堂として今も使われているということを知りました。旧安楽寺が廃寺となった昭和18年、このお寺の本堂が焼失してしまったそうです。

そこで、廃寺となった旧安楽寺の本堂を移築したそうです。和田の里の人々は、宗派を超えて、義盛の残したものを大切にしてくださっていました。

この建物自体の当初の制作年は分かりませんが、義盛亡き後の和田の里で段丘の樹々を背後に旧安楽寺もこんな感じでたたずんでいたのかなとイメージすることができるようになりました。

私が関東にすむようになって、30年。ここ10年は、義盛の息吹を感じる旅で何度も何度も三浦半島に行くことで、故郷が増えたような気持ちです。

私の和田義盛をめぐる旅のきっかけになった参考ブログは、『みうけんの横浜原付紀行』さんです。感謝

 

 

 

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2024年6月22日 (土)

About An Artist : オラファー・エリアソン

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『相互に繋がりあう瞬間が協和する周期』 Olafur Eliasson 2023

 今年3月、麻布台ヒルズギャラリーの開館記念として開催されたオラファー・エリアソンの展覧会に行ってきました。横浜トリエンナーレでも作品は見たことがあったのですが、個展としては、初めて。また2020年の東京都現代美術館での展覧会もあったのですが、日曜美術館で紹介された番組を見ただけでコロナ下ということもあり、出かけていませんでした。とにかく、「自分の目で見ておかなくちゃ。」と思いで行って来ました。

すでに展覧会は終わっていますが、麻布台ヒルズの最も高層のビル"Tower"の吹き抜け空間に常設でモビール作品が展示されていますので、興味がある方は、それをご覧になれば、彼の作品の壮大なイメージに触れることが出来ると思います。

このモビールは、合わせて4つあり、大型で自由な軌線を描き、また繋がっているという形をしています。映画で見た宇宙空間に漂う物質が軌道上に並んでいる様子にも思えます。一つひとつの多面体が隣の形とつながっているという非常によく考えられた構造なのですが、全体の動きがのびやかで頭上にあっても圧迫感がないモビールでした。

素材はリサイクルされた亜鉛で作られているそうです。亜鉛を型に入れて作った鋳造作品だと思いますが、なぜ、エリアソンが亜鉛にこだわっているのかが気になり、調べてみました。すると、亜鉛は、「沸点が低く、気化しやすい。」性質なので、大気中に最も多く存在している金属なのだそうです。人間が亜鉛を採取し使うことで工場からの排煙、車の排気ガス、摩耗したタイヤの粉塵から放出され、大気中や海洋においても有害物質となっているのだそうです。そのことをふまえ、エリアソンは、人間が亜鉛を使うことは、最終的には、人間の肺に吸われるのだということを考え、この作品に塊の形に戻すことで、人間由来の放出を少しでも減らせる、と使ったようです。

科学的な意味がしっかりあっての作品であることが分かりました。

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『呼吸のための空気』   Olafur Eliasson       2023

 展覧会で特に印象に残ったものも、亜鉛で作られたモビールの作品。今、題名の意味がようやく理解できるようになったところなのですが、会場にぶら下げられ、ゆっくり回るのだけれど、人が予想している形とは全く違う姿をにゅるにゅると見せて動くので、しばらく見ていた作品。

知っている二重螺旋構造のような形かな、と思いきや2本のパイプ状の金属が自由な曲線で渦を描きながら絡み合い、離れ、そしてどこかでつながっていて、また戻ってくる形をしていました。

床に映る影も変化して、揺らぎを感じるとてもきれいな形でした。

 最後の部屋には、エリアソンの作品がのっている本やインタビューの映像が流れていて、彼がアイスランド系のデンマーク人であり、子どもの頃から火と氷の島であるアイスランドの自然に触れる機会が多くあったことで、それを自分の作品に活かしていきたいと考えているかを語っていました。また、環境問題や社会問題に対して、彼がその時々でどうとらえ、考え、人にそれを伝えるための作品にしていくプロセスを大事にしているかも知ることができました。

彼の作品は、世界各地でその場所に合わせて考え、作られ、展示され、見る人に地球環境の貴さ、美しさを再認識させ、地球の環境の変化が危ぶまれる今、一人ひとりに問題を投げかけるアーティストとして評価されてきています。

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2024年6月21日 (金)

Clearly Delicious : フムス

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Homemade Houmous

 おととし、フムスがスーパーで売られていたので、買ってみて、Hummと思い、昨年は、ひよこ豆を買ってきて、『血管をよみがえらせる食事』 コールドウェル・B・エセルスティン・Jr.著 ユサブル刊 を参考に自分で作ってみました。少し、薄味に仕上げたので、こんな感じかな、と思いながら食べていました。そして、今年3月、麻布台ヒルズ・ギャラリーで行われたオラファー・エリアソンの展覧会に行って、ミュージアム・ショップの隣にあったコラボ・カフェ”THE KITCHEN” で偶然食べたまかない飯のプレート料理にのっていたフムスは、とっても美味しかったので、印象がぐっと変わったフムス。下の写真のフォークの先のペーストがフムス。今見ると少し、黒っぽいので、黒ゴマペーストが入っていたのかも。

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スタジオ・オラファー・エリアソンが今回のみのメニュ―を日本人シェフと共同プロデュ―ス。日本の食材、根菜類、梅、麹、海藻などを上手く組み合わせたいわゆるお惣菜がワン・プレートにのっていました。このキッチンの料理本の日本語版も美術出版社より出版されています。買わなきゃ!

自分が最初に作った時より、レモンの酸味やスパイスがもっときりっと効いていました。その美味しかった記憶をたどりながら、この間、購入した『アラン・デュカスのナチュール・レシピ』世界文化社刊のレシピにもフムスが載っていたので参考にしながら、家にあるもので、アレンジして本日作ってみました。見様見真似でやってみた過程をまとめたものです。

●材料 (200mlぐらいの保存瓶2個分ぐらいの量)

ひよこ豆(ガルバンゾー)乾燥 200g

玉ねぎ 1/2個

にんじん 1/3本

ローリエ 1枚

塩  少々

クミン・シード 小さじ1/2

コリアンダー  小さじ1/2

パプリカ・パウダー 小さじ1/2

胡椒  少々

いりごま  大さじ1(タヒニと呼ばれる練りごまペーストを本来は、使うようですが、なかったので)

にんにく Ⅰ片

レモン汁  1/2個分

 

●作り方

① ひよこ豆を水に一晩つけ、ふやかす。

② ひよこ豆を柔らかくなるまで水煮する。(レシピは、香味野菜と一緒に煮るのですが、本を見る前に今回は水煮して柔らかくしています。)

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③ 冷めるまで放置しておき、薄皮をすべて、取り除く。(丁寧バージョン)

④ 皮をむいた玉ねぎの半割、にんじん4つ割り、ローリエ、かぶるくらいの水とともにひよこ豆に野菜のスープを吸い美味しくなるまで再び1時間ぐらい煮る。

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⑤ 煮ている間にクミン、コリアンダー、パプリカ、胡椒、いりごま、にんにくを石臼で粉砕しておく。

⑥ レモン汁を絞っておく。

⑦ ひよこ豆が柔らかく煮あがったら、軽く塩で味付けする。

⑧ ミキサーにひよこ豆、玉ねぎ、にんじん、煮汁半カップぐらい、スパイス類、レモン汁を入れ、粉砕して、ペースト状にする。

⑨ 味を見て、塩味を調整したら、出来上がり。

⑩ 保存瓶に詰める。

フムスは、元々は、アラブやトルコのお料理だそうです。ひよこ豆は、豆類の中でも特に糖質、たんぱく質、ミネラルが豊富でβ-カロチンやビタミンEといった抗酸化物質も含むそうです。

今日は、自家製サワードゥ・ブレッドにたっぷりフムスをのせて、お昼ご飯に食べました。昨年のフムスより、結構、きりっとしながら、甘味、旨味が感じられるフムスが出来上がりました。野菜のディップ・ソースとしても。

腹持ちがいいと思います。ン・でもガスが出るかも。

 

 

 

 

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2024年6月17日 (月)

About An Artist : シアスタ―・ゲイツ展 アフロ民藝

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Theaster Gates AFRO-MINGEI     Mori Art Museum

 NHKの日曜美術館の展覧会の紹介コーナーで知った六本木 森美術館で開催中のシアスタ―・ゲイツの展覧会に行ってきました。

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A Heavenly Chord                                                        2022 

会場の入り口には、この作品展についての彼の序文があり、彼の考えが語られていました。ゆっくり一読して会場に入ると、彼が作った彫刻作品や壁面に飾られた立体作品、インスタレーションでその展示空間に合わせて再構成されたものがありました。よくよく見ていくと、それは、人々が踏みしめてきた床材で作られた十字架であったり、多くの人が祈りを捧げるために集った教会の椅子と讃美歌を歌うために使われたハモンド・オルガンやスピーカーであったり、彼がその時々に出会った捨てられそうなものを「意味のあるもの」として見出し、再構成した作品でした。会場の床は、この展覧会のために常滑で焼かれた微妙に焼き色が違うレンガタイルが敷き詰められていました。

 彼は、1973年、シカゴで生まれのアフリカ系アメリカ人。大学で彫刻と都市計画を学び、2004年、愛知県の常滑市で陶芸を学ぶために来日。様々な文化への理解を深める中で、特に日本の柳宗悦による民藝運動「無名の工人たちによって作られた日常的な工芸品の美しさを称える運動」が、60年代、70年代、80年代のアメリカでの ”Black is beautiful” というスローガンの元、西洋中心主義の中で自分たちのアイデンティティーであるブラック・カルチャーを自分たちが大事にしていこうとする運動と重なったといいます。それ以来、自分が陶芸の作品を作るだけではなく、今までの自分たちの文化を発掘し、再評価し再構成していくという過程を通した作品を発表しています。

彼の活動を紹介したパネル展示の中で、感心したのは、自分の作品を売ったお金で、シカゴのサウス・エンド地区の取り壊される建物を買い取り、本を収集して、本棚を作り、地域の人が集まる図書館のようなコミュニティー・スペースを作り出していったというプロジェクト。これが最初で、その後もこの地区には、少しずつ、資金を作っては、そのようにそこに住む人たちのためのスペースを作っていったそうです。

芸術がアーツと日本でも呼ばれ、テレビに映って歌う人を「アーティスト」と呼ぶようになって、何か大衆に受け、お金を稼ぎだしている人が「アーティスト」となっていることに、違和感を感じていましたが、彼の活動は、まったく違います。同じ人間として見習うべき部分がたくさんあります。いつの時代でも人間が目指してきた「人々が日々を幸せに暮らしていける世の中を作りたい。」という目標のためのアーツなのです。

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Black Library & Black Space

 展示室の天井高いっぱいまで使って作られた無垢板の本棚も、圧巻でした。思わずいいな、と思い近づくと、「自由に取って読んでいいです。」というメッセージが書かれていたので、私は、いくつか私にとって面白そうな本を、引っ張り出してみました。それは、焼き物のテクニック本で釉薬の化学的組成をレシピのようにまとめた本でした。それを見て、「釉薬の配合を変えて、焼き物を作ってみる、なんてことをやってみたいな。」なんて思ったりして、一気にまた新しい世界の扉が開かれたような気がしました。

この本は、亡くなった人の蔵書を彼が収集、保存し、彼自身もそこからヒントを得たり、多くの人に図書館のように閲覧できるようにしているコレクションでした。わざわざ、アメリカから膨大の数の本を森美術館の53階まで上げているわけですが、その昔の本は、アメリカのブラック・カルチャーを形作ってきた一翼を担うものであるし、誰かの生きていくヒントにもなった本として愛読されたもの。これから手に取る人にも何かのヒントになる可能性を持つものとして、これを保管公開し、作品として位置づけていました。

これは、まさに中国の孔子の『古きを温めて新しきを知らば、以って師となるべし』という言葉を具現化したような本棚。

 「年表」の展示では、アメリカ史と日本史の出来事と民衆の運動、工芸に関わる事項が組み合わされた形で作られた年表でした。特に印象に残ったのは、日本の民藝運動の動き、アフリカ系アメリカ人の運動の歴史が書き込まれている所。民藝運動の歴史のみをまとめた年表ではなく、ミックスさせた形で見ると、今まで自分が気づかなかったことに気付いたような気がしています。それは、今まで日本の「民藝運動」は、西欧化の反動、機械化による大量生産への警笛と考えていました。しかしそれだけではなく、日本が軍国主義に傾き、諸外国との戦争の中で両方の人間の生命が脅かされる異常な状況への反動として生まれた思想であったのではということに気付きました。きな臭い状況と時代が重なっていると思いました。戦国時代に殺伐とした戦の中、心の平安を求めるべく、真逆の文化であるわび茶を千利休が大成していったのと、同じような動き。柳らの民藝運動は美しいものを集める趣味的なものではなくて、ものを作った一人ひとりを、人間の命を大事にするという意味をも隠し込めていた運動であったのではないかと思うようになってきました。

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最後の部屋は、亡くなった常滑焼の陶芸家の方の持っていたその方の膨大な作品を保存展示した棚があり、何やら重低音のイケイケ・ビートの効いた音楽が流れ、キラキラオブジェが回る昔のディスコ (クラブ?行ったことがないけれど)のような空間でした。しかし、バー・カウンターの裏の棚には江戸時代の日本酒の徳利が天井まで並ぶ渋いコーナーになっていました。一つひとつがろくろ作りで作られ、名が筆文字で書かれていました。名もない工人の手仕事によって機能的に作られたお酒を入れるのにちょうど良い徳利の膨大なコレクションが飾られたミックス・カルチャーなこの場所は、私達自身が忘れてしまっているこの日本で懸命に生きた人々の技を今に伝えるものでした。

アーツとは本来、人が記憶をたどりながら、手を動かし、新たなものを作りだすこと。そして、それを見た人の記憶を呼び覚まし、共感を呼ぶもの。

 

 

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2024年6月 9日 (日)

Useful Tools : さくらんぼの種取り器

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 サクランボの出回る頃となりました。昔から、サクランボの種を簡単に取ることが出来る道具があると知っていましたが、そこまではいらない、と思っていました。しかし、さくらんぼのクラフティ―を作った時に、種が簡単に抜けるといいなと思うことがありました。

昨年の春、子育てに追われて合羽橋をゆっくり見たことがなかったのですが、一人ぶらりと平日に見て回ることが出来ました。娘時代からいつか行って見たいなと思っていた有名な吉田菓子道具店に初めて行き、隅から隅までまるで博物館のように道具を見させていただきました。古い道具から知らなかったパンチングしてあるパイ皿等、色々あり、勉強になりました。お菓子の型などは、もういろいろあるから、と思っていましたが、ドイツ製のサクランボの種取り器を見つけ、お土産と思って買って帰りました。

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Cherry stoner         WESTMARK                        

クラフティは、また今度作るとして、この道具に先にサクランボを置いて、ハンドルを握ると種のところに短い円柱状の突起がくい込み、種が下に押し出されるといった仕組みで種が取れます。

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いつも食べる自家製ヨーグルトの上にのせて、ほおばると、あら不思議、サクランボが口の中でパチンとはじけ、ぎゅっとかみしめられました。そういえば、種を気にせず、フレッシュなサクランボを食べたことがなかった、と今更のように新食感を楽しみました。

小さい子どもちゃんにもこうして食べさせてあげるといいんだ、と気づきました。

 

 

 

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Clearly Delicious : にんにくのオイル・コンフィ

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 新にんにくが出回っているので、Alain Ducasse氏の”Nature Simple, sain et bon” (翻訳本 世界文化社 2016年初版)という本にのっていた『にんにくのコンフィ』を参考に作ってみました。本当は、ハーブ類は枝付きのフレッシュなものがあれば、ベストなのですが、なかったので、台所にあったドライ・ハーブを使ってみました。

●材料(密封保存瓶 500ml 一瓶分)

新にんにく 3~4個

タイム ドライ使用 小さじ1/2

ローズマリー ドライ 小さじ1

粒黒こしょう 20粒

粗塩  10g

オリーブ・オイル 適量

●作り方

① にんにくは、外側の皮をむき、塊を分け、皮つきのままで大きいものだけを使う。

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② 鍋ににんにくとタイム、ローズマリー、粒黒こしょう、粗塩を入れ、オリーブオイルをにんにくにかぶる位、注ぐ。

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③ 弱火で加熱し、沸騰させないようにして1時間ぐらい加熱したら、出来上がり。

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④ 保存瓶に入れ、冷めたら蓋をする。

 いささか、ドライ・ハーブ類が焦げやすかったと思いますが、出来上がる頃、香ばしい香りが台所から漂い、食欲を刺激。思わず、野菜料理とともに一粒、つぶしながら食べてしまいました。夜ににんにくを食べると、寝つきが悪くなる私でもこの調理法なら安眠。加熱することで、その成分が変化したのでしょう。口臭もなし。自家製天然酵母のカンパーニュのスライスのベースに塗り、具材とともに食べるのも美味しかったです。

 

 

 

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Clearly Delicious : ルバーブのジャム

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 お休みの日、三浦半島に時々ドライブに行きます。そもそもは、鎌倉時代の先祖の土地を訪れる旅でしたが、何度も訪れると、そののんびりとした風土がわかってきて、ただ海を見に行くようになって、ここがいくつかめの心の故郷のようになってきました。いろいろな好きなスポットがあるのですが、必ず立ち寄るのが、三崎の「うらり」。三浦の農・水産物が集まるマーケットです。今回は、ルバーブを見つけたので、4本ぐらいの茎が入ったものを3袋買って帰り、ルバーブ・ジャムを作りました。

ルバーブは、セロリとかフキに似ているのですが、植物学的には、別ものでタデ科ダイオウ属。原生地は、シベリアですが、世界各地で有用な植物として育てられてきたものです。中国では、根を大黄と呼び、下剤として古くから利用。シルクロードの交易では、珍重され、ヨーロッパにも運ばれたそう。葉は毒があるといいますから、かなりのパンチのある植物。赤い色はアントシアニンによるもので、光合成量が少ない場所で育てられると赤みが増したものになるそうで、味に変わりはないそう。イチゴと混ぜて煮るというのも赤味のあるジャムになるよう。

●材料

ルバーブ 4本×3袋 1㎏

グラニュー糖   500g

レモン 1個

●道具、容器等

 ボウル、鍋ともにホウロウ、ガラス、ステンレス製などを使う。

 温度計 あれば、200度まで測れるもの

 密封保存瓶 今回はWECKの200mlを3瓶とアンチョビーの入っていた密封瓶を使用 

  ジャムを煮ている間に保存瓶や蓋の煮沸消毒をしておく。寸胴鍋に水を入れ、布巾を敷いて、瓶を入れ沸かし、5分間煮沸。取り出し、伏せておく。

●作り方

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① ルバーブの筋を取り、1㎝幅に小口切りし、一時間ぐらい水につけあく抜き。水気を切って、分量のグラニュー糖と合わせる。

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② 国産レモンを半分に切り、果汁を絞る。種と皮は、不織布の出し袋に入れておき、果汁とともに①のボウルに入れ、混ぜて一晩ぐらい放置し、水気を出させる。

③ ②をホウロウやステンレスの鍋に入れ、ぐつぐつするまで、強火で加熱。少し弱めて、15分間ぐらいは、かき回さないで、煮詰めていく。

④ 少し、ジャムを取り、冷たい皿の上でとろみがついて固まるようであれば、出来上がり。あるいは、温度計(200度)で測って104度まで達していたら、煮あがり。

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⑤ 表面のアクを取り除き、瓶の7分目まで入れ、ゴムパッキン、蓋。クリップをとめる。

⑥ 寸胴鍋にふきんを敷き、瓶を煮沸し、瓶内を滅菌させる。

⑦ 取り出し、瓶を冷ます。

一度、近所の農家で作ったものを買って少量、作ったことがありましたが、あっという間に食べちゃったので今回は多めに作りました。毎日食べる自家製ヨーグルト、グラノラ☩コラーゲン・パウダーにのせると、すごくおいしくて、グレードアップ。美味しすぎて、食べ過ぎるので要注意。

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2024年6月 7日 (金)

暮らしの中のMy work : トリップ・トラップチェアーのストラップ

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 私の子ども二人は、それぞれトリップ・トラップチェアーの初期型のブラウンを使っていましたが、昨年、孫が産まれたので、ベビー・ガードやストラップや踏板等とともに渡しました。もう1脚の方は、今でも大人が座る座面にして座りやすいので、使っています。

しかし、革で作られていたストラップは、もうボロボロで捨ててしまったので、残っていたストラップを元に自分で作りなおしました。椅子のデザインが少し代わり,純正のストラップは、もう作られていないご時世のようです。

●材料(3.3㎝×45㎝)

柔らかい革(1.5㎜厚) 浅草橋の店先でセールになっていたイタリアン・レザーとして売られていた端切れを使用

床面、コバ処理剤 (TOKO艶クリーム使用 カルバナ・ワックス、天然糊、ウレタン樹脂)

革用縫い糸 麻100% #20 

パチンコの玉(ビー玉だと大きすぎる)

●道具

カッター

ステッチング・ルーバー(細い溝をつけるのに便利)

ステッチング・ルレット(縫い穴を等間隔に開けるための跡をつけるのに便利)

4本菱打ち(縫い穴をあけるためのもの)

菱目打ち(目打ちの菱形のもの)

木槌、ゴムマット

革用縫い針 2本

●作り方

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①型紙を方眼工作用紙で作るとよいですが、箱の厚紙を使いました。二つ折りにするので、半分の大きさ3.5㎝×22.5㎝の長方形を作り、下から4㎝の部分は、両端を幅3㎝になるよう徐々に細くする。(座面の穴の幅は3㎝)両端の角は、R加工 丸みを持たせる)

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②裁断前の革の裏面に毛羽立ちを抑える処理剤(のりのようなもの)を塗って、乾かしておく。

③革を2つ折りにして①の型紙の向きを確認してあて、革の断面が垂直になるように厚刃のカッターで裁断。

 

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④輪になった部分から5㎝下よりぐるりと下方に塗っていくので、ステッチング・ルーバーやヘラで縫う位置に線を引くように溝をつけておくと、線が曲がらないでいい。

⑤ステッチング・ルレットで縫い穴を等間隔にあけるための印の穴を開ける。(あれば便利)

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⑥ゴムマットを引き、菱目打ちを当て、木づちで叩いて、穴を開ける。これが基本だが、音が気になる時は、軽く手で菱目打ちをぎゅっと押して、跡をつけ、菱目切りで一つひとつ穴を貫通させるように開ける。

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⑦針に糸を通して、2本の針で手縫いします。説明は省きますが、本を参考に私も縫えるようになりましたので、技法の本を持っておくと色々参考になります。端には、パチンコの玉を入れます。

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⑧完成

孫が来る前日に完成。大人と同じテーブルに座ることが出来て、満足そう。お殿様みたいに座って、離乳食を食べていました。不思議と違和感がないというか、息子や娘が座っていた位置に孫が座って同じような顔しているので、見たことあるシーンをまた見た感じでした。こういうのは、デジャブとは言わないか。

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2024年6月 6日 (木)

Veranda Garden : キャンドル・ランタンのホヤ

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   今はなくなってしまったガーデニング・ショップのMariposaの相模大野店。よく電車に乗って行ったものです。とにかく、お洒落でその頃(90年代)、紹介され始めたイングリッシュ・ローズは、豊富に置いてあったし、学名のついた西洋の宿根草の品ぞろえもすごかった。お庭はないけれど、この植物を植えたら、どんな花が咲くのかな、と想像しながら子どもたちが幼稚園や学校に行っている間にしばしの逃避行をしていたものでした。また、イギリスを中心とした園芸用品も。それまで、本物を見たことがなかったピーター・ラビットがマクレガーさんに追いかけられて、ぽしゃんと飛び込んだブリキのジョーロや、冬場の苗にかぶせるガラス製クロシェ、ガーデン・フォーク等。西洋の園芸道具の歴史も感じながら、見させてもらい、時々のセールでお目当てのものに赤札がついていると、喜んで購入したものです。写真はその頃に、買ったアイアン製のキャンドル・ランタン。土に棒をぐさっとさして、夜のお庭の明かりにするもの。キャンドルにかぶせる円筒形の硝子のホヤがついていましたが、割れてしまいました。ぴったりのガラス管があれば、切って、かぶせればいいのですが、そう簡単には身近にはなく、鉄の部分だけバラのオベリスクの脇に立てて、温度計をつるしていました。

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しかし、3月に大規模修繕工事も終わり、色々自分でも片づけていくうちにランタンもホヤをかぶせて使いたくなり、ネットで探した福井の硝子加工を受けているOOKABE GLASSにお願いして、サイズを伝え、制作してもらいました。ガラスの質は、CTE33という耐熱性が高く、理科学実験などに使われているもので以前のものよりもグレード・アップ。ホーム・ページはこちら

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久し振りにホヤ をかけると葉影から明かりが見え、ロマンチック。ろうそくⅠ本でもある程度の明るさが確保できます。ろうそくは、直径2㎝の普通のものでいいのです。

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オベリスクに咲くバラ’ムーン・ライト’の今年の開花には間に合わなかったけれど、スリムに収まる光源が復活。宝の持ち腐れにしなくてよかった。ガラスは壊れるものなので、台風の時などは、外しておきますが、普段はこのままホヤをつけておきます。

写真には、他にテーブルの上には、IKEAで買ったハリケーン・ランタンの中に太軸のろうそく。その他、アルミカップに入ったティー・ライトにガラス管を切ったホヤをかぶせたものも置いてあります。LEDのランプも便利ですが、ゆらゆらと揺れるキャンドルのライトは、見ていてリラックスできるものです。

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2024年6月 5日 (水)

The Roses : クウィーン・オブ・スウェーデン 2024

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Rosa ’Austiger’ Queen of Sweden HM, D.Austin, BR, 2004

                                                                  May.17.2024

 このバラも園芸ボランティアの活動の際、2007年に購入してもらったもの。その時の記事はこちら

数年前の花壇整備の際、移設され、しばらくは、ひょろひょろとして、樹勢も弱くなったのですが、寒肥、冬剪定は必ず、行い、春からの生長に備えさせてきました。今年は、枝数も増え、以前よりも日射が少ない場所ですが、新しい場所に体を合わせる感じで、ひっそり咲くようになりました。日射量が多い以前の場所での2017年の開花の様子はこちら

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この日はフェンス越しですが、移設以来、ここ数年の間で一番咲いていました。

とても品のある咲き方で、枝が真っ直ぐに伸び、花も上向きに開くので、切り花にも向いています。濃緑色の葉とペール・カラーの美しい花びらがふわっと広がるイングリッシュ・ローズ独特の風情を楽しめるバラだと思います。

 

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2024年6月 3日 (月)

The Roses : ポンポネッラ 2024

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Rosa 'KORpompan' Pomponella FB, Kordes, Gr, 2005

                                                            Jun.2.2024

 このバラは、子どもが小学生の時に園芸ボランティアを立ち上げて、花壇の計画を立て植物を集めていた頃、その年の新苗の売れ残りでセールになっていたものを購入したバラ。ラベルのコロンとした赤味の強いピンクの花の写真が可愛く、姿も植え場所に生えそうであったもので大きくなる姿なども調べた挙句、再度お店に行って、買ったという電車代の方がかかったエピソードのバラ。今も続く活動には、参加できませんが、バラの手入れだけは、休みの日にずっと行ってきました。

数年前に自治体の補助により行われた花壇整備では、計画内容を知らなかったため、工事現場に置き去りにされていたので、最後に重機につぶされるのかな、と心配していましたが、最後の最後、何人の人に運んでもらったのでしょうか、植え替えてもらっていました。その他のバラ’Hamamirai’, ’Queen of Sweden’等も移設。

そして、それぞれ新しい植え場所で根を張るのに時間がかかりましたが、数年前から開花した姿がまた見られるようになりました。

いつも’ポンポネッラ’で気にしているのは、春先に花芽が美味しいみたいで、虫に食われて蕾がしおれて枯れてしまうことです。ひどいときには、すべて蕾がだめになったことも。ドイツの2006年のADR受賞 (ドイツにおける新品種のバラの生育テスト ドイツ11か所で3年間 無農薬で栽培)なのですが、この場所では、ムシムシ君に好かれてしまいます。

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今年も3月の蕾が上がる前に「そうだ、そうだ!」と剪定ばさみを持って休みの日に出かけて、枝をかなり透かし気味にして風通しよく剪定しておきました。

薬はかけていなくても風通しをよくすると虫たちも滞在時間が短く居心地が悪くなるのか、被害は少なくてすんだよう。

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本当は、先週のお休みの日に行くと満開のベスト・シーズンだったと思いますが、行けなかったので昨日、行ってみるとピークを過ぎていましたが、今年もかわいい濃いピンクのコロコロとした花を株いっぱいに咲かせていたことを確認できました。

樹形は、高さ1.7mくらいになっていますが、これが最終樹形高さだと思います。以前は、冬に誘引して枝を倒したりしましたが、この場所では、それもしなくていいので、今回のような枝透かしを冬にしていくといいのでしょう。

育てて15年目のバラとなります。

普段は、ベランダで鉢植え栽培のバラ育てをしているので、太陽の光をいっぱい浴びて、大きく育ってきた地植えのバラのエネルギーには、圧倒され、大らかな気分になります。

 

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The Roses : ジュビレ・アンぺリアル 2024

 

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Rosa Jubile Imperial 'Eveparo'     HM    Eve par J.Rateau  FR   2012

  育てて8年目のバラAndre Eveのジュビレ・アンぺリアル。少しサーモンがかったピンクで、オールド・ローズの花形をしたフレンチ・ハイブリッド・モダン。香りは、強く、トップ・ノートは、さわやかなライチのようなフルーツ香。そして最後に深く香るのは、バラ特有のダマスク香。花びらの数は、数えきれないほど、大きな花弁から内側の小さな花弁まで、ぎっしり。葉色は,濃緑の少し照葉の広葉。毎年、必ず咲いてくれる安心して栽培できるバラです。2022年の記事はこちら

なぜ、このバラにしたのかと自分のブログを辿ってみるとほぼ忘れていた記憶がよみがえってきました。2016年の春、持っていたバラの多くを鉢内の排水不足が原因で枯らす、というアクシデントがありました。ずっと育ててきたバラをバタバタと枯らしてしまったのです。何が起きていたか、事後に整理すると、ニーム核入り元肥という資材を2015年にGAの講習会でサンプルで頂き、使用。2016年の冬の土替えを受験生を抱えていたので、しないで春を迎えたところ、鉢内にこのニーム核入り資材の塊が出来ており、その部分が硬く、根が張れない状態になっていたことが、分かりました。

こういった時は、製品であれば、メーカーにクレームを言いたいところですが、植物の場合は、一概にそれが原因だと断定しきれないところも含んでいます。ですから、難しく、何も行動は起こせませんでした。こういうのは、医療事故と似ているような気がします。

言いだせば、あのバラもこのバラも。それでしばらく、バラLOST 状態になり、その頃、代わりに新しくバラをという気分でもなくなっていました。

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その翌年2017年、西部ドーム(現在の名前は違いますが)での国際バラとガーデニング・ショウでその前年より日本で販売を始めたAndre Eveのブースでこのバラが元気に咲いているのを見かけ、「また、育ててみようかな。」という気持ちにさせてくれたのがこのバラ。今思うと、おばさんが可愛いピンクの口紅をつけて、若ぶっているような感じにも思えますが、このバラの春の一番花を見ると、「ああ、バラの季節が来た!」とその始まりを喜ぶバラになってくれています。

そしてそれまではいつもは、節約で新苗ばかり買っていましたが、この時は、ドーンと安全な大苗で電車で持って帰ったのでした。2017年の記事はこちら

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それから、子どもたちが高校、大学に進学するにつれて、バラな気分にもひたっていられない程、ここ数年は、目先の仕事に追われていました。しかし、このバラに元気をもらって、なんとか、頑張った時間であったとも言えます。

今、子どもたちも自立してくれて、貢ところも無くなったので、少し、お休みも増やして、本当に楽しいことをしていいのかな、という気分になってきました。人生の大仕事の山は越えた感です。おまけに昨年はGranmaに昇格させてもらえました。

それと同時に「残された時間は、今まで生きてきた時間よりも短い。」ということも自覚しながら。

今を生きる。Bon vivant!

 

 

 

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The Roses : マハネ 2024

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 Rosa ’Mahane’ HM       Delbard 2023     May.5.2024

  ゴールデン・ウィークに横浜のみなとみらいの国際展示場で行われたフラワー・ショウに出かけました。横浜では、2027年に国際園芸博覧会が行われるので、このような企画や庭園の整備が行われてきています。この日は、会場内でいろいろな催しがあったのですが、私が特に印象に残ったのは、やはりバラ関係。バラの新品種の紹介展示やフランスのバラの審査会で活躍されている柳楽桜子さんのお話、バラの専門誌『New Roses』の編集長の玉置一裕さんと柳楽さんのガイド・トークもあり、なかなかお勉強になった一日となりました。

 ヨーロッパでの新品種の審査のポイントとして色、形、香りの優れたものという点に加えて、バラが年間を通じていかに健康的に薬剤の散布なしに生育していくのか、どんな花弁の散り方をするのか等が審査の対象になっているそうです。花の散り方まで、見ていることを初めて知りました。また、日本では、虫が寄ってくるのを嫌がる傾向がありますが、蜂が寄ってくるのも薬をかけていないバラであることの証であり、好ましいということも。

そして、大前提として、同じ品種でも栽培地の環境 (気候、土壌など)によって、生長に差が出るというお話もありました。

そんな中で、会場のバラの中で、ひと際輝いて「きれいだな!」、と思わず写真を撮っていた会場の中でシンボリックに咲いていてバラがデルバールの新品種 ’マハネ’ であるとお二人のお話から知りました。柔らかなアイボリーのカップ咲きで、オベリスクに仕立てられ、枝いっぱいに花を咲かせていました。また、近寄ると香りもかなり強く香り、さわやかさが漂う後からダマスク香が残る感じでした。

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そして、このバラは、デルバールの ’ナエマ’ から日本で枝代わりで発生した白花品種なんだそうです。

玉置さんのお話にもありましたが、交配の片方は、ER。追記:松本路子さんのホーム・ページには、Heritage(ER)×Grand Siecle(HT)と書かれてありました。

実は数年前、ナエマは、新苗を何度か購入したのですが、酷暑や新しくサンプルでもらったニーム核入り肥料による鉢内の排水不調で枯らしてしまったのでした。もう失恋の記憶しかないようなナエマとは違う妹のマハネ(アラビアンナイトのお話に出てくる双子の名前)の新苗を一鉢、購入してしまいました。

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現在、3週間目。ついていた蕾を咲かせて家で香りを楽しみながら、花形を楽しんでいます。販売ブースの方とお話しましたが、冬の剪定の時に強剪定をして低めに育てるようにしていくと鉢栽培でもいいのかなと思っています。

ま、私のベランダでは、そこに至るまでの鉢栽培での新苗は夏越しができるかどうかが、第一関門です。

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