About Baking : クープ ナイフ Coupe Knife
パンに切り込みを入れることをフランス語で ’coupe’ クープと呼んでいますが、英語では、’scoring' スコアリングというらしい。
最近、Instagramでフォローしているイギリスの方が使っているナイフは、手の中におさまるようなもので、それで、スーッと切り込みを入れる動画を見ていると、私もそれが欲しくなってしまいました。
それで、似たようなものを探し、中国から送ってもらいました。構造は六角レンチセットの一番小さいサイズで六角の凹部ネジを緩め、丸い木片と木片の間に両刃のカミソリをはさみ、ネジをしめ戻す仕組み。
今までは、ずっと愛用している母からもらったANDERSENの友の会のブレッド・ナイフを使って切り込みを入れていましたが、どうもギコギコしながら、切り込むので、柔らかい生地にしわがよってしまうことに気付きました。
その後、国産クープナイフも買ってみましたが、これもギコギコでしわになりました。ブレッド・ナイフの方がいい。
そして、今回の両刃カミソリ。初めてでびくびくしながらも一気に切り込みを入れました。私がお手本にしている方も2度切りしているので、真似して2度切り。オーバル型のパンのセンターをずらした脇あたりに一本、生地に直角に。そして、2回目は、内側に60度ぐらいの角度にそぐようにもう一度。
焼成は、STAUBで。240℃にオーブンの中で予熱しておいたSTAUBに生地を入れ、蓋をして20分、その後蓋をはすして190℃で30分。
「今日はどうかな?」と途中、蓋を開けた時に、生地がまあまあいい感じにふくらみ、クープも開いていることを確認でき、わくわくしながら完成を待っていました。
完成。中高。クープの中ほどのみ開いていました。もっと深く、端からは端までクープは切り込まなくてはいけない!色は、いいぞ、こんがりきつね色。
すぐには切れないのですが、3時間経ったときがお昼ご飯時だったので、切ってみました。最終的にはパンをスライスするのには、6時間は経過した方が、切りやすい。それ以前だとパン切りナイフに生地がべとつき、パンも変形して切りにくいです。
うーん。気泡がランダムだけど、全体に入っている。皮もかりっとしている。
ということで、前日のクリスマスの料理の残りをお皿に並べて、一人ランチ。
グラスフェッド・バターやエスカルゴ・バター、クルミのはちみつ漬けにゴルゴンゾーラ等で食べて見た。皮も香ばしいし、火山岩のようなガスの抜けた穴のある白い部分は旨味が加わっていて美味い。お気に入りの近所のお店で買ってきたパンも残っていたので、比較で食べて見ると、全然旨味が違った。
気泡は、成形の時のムラからきているのではないかな。改良の余地ありあり。
でも、子どもの頃、日曜学校の帰りにあるLittle Mermaidのお店で焼いていたフランスパンもこんな風に大きな穴が開いていて、そこにバターを塗って食べるのが最高に美味しいことを小学生の時に気付いていた。自分でやっと追体験できるパンが作れるようになったことがうれしい。
日曜学校の献金とは別にパン代150円を握りしめて朝早く一人で幼稚園のある教会へ行ったことも懐かしい。寝坊している両親にフランスパンを買って帰って、お盆にのせて紅茶を枕元に運んでいったら、とても喜んでくれていたので、それを何度もしました。
●材料 Ingredie
準強力粉 Tomizawa Traditional 350g
全粒粉 Tomizawa Kitaakari whole meal 50g 石臼挽き
発酵生地 80g (粉全量の20%) 自家製スターター こちら Levain
水 Perrier 280g (粉全量の70%)
塩 Guérande 8g (粉全量の2%)
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