About Baking : パン作り Ⅰ サワードゥ作り
今年は、さしてお出かけの計画も立てらずに過ごしていますので、春からずっと、発酵食品作りにはまっています。
今回は、天然酵母によって、パンを作った話。
参考にした本は、
『「自家製酵母」のパン教室 』 高橋雅子著 パルコ出版 2006年初版
『天然発酵の世界』 サンダー・E・キャッツ著 きはらちあき訳 築地書館 2015年初版
富澤商店が徒歩圏内に出来たこともあり、各種の粉類等、材料を買いに行きやすくなったこともあり、以前取り組みながら、中断していた天然酵母のパン作りを自分の楽しみとして、取り組んでみました。
今日は、酵母作り 英語では Yeast
イーストは空気中にも存在し、炭水化物を含む食品表面にも存在し、天然発酵させてパンを作ることを昔から西欧では行ってきました。イーストは純粋ではない、雑種集団。主に真菌類の saccharomyces cerevisiae が炭水化物を取り込み、アルコールと二酸化炭素を作ります。
小麦粉の中のたんぱく質分であるグルテンの中に二酸化炭素のガスが閉じ込められ、スポンジ状になったところを焼成し、アルコールは揮発し、焼きあがる、というのが人間が大昔からパンを焼いてきた仕組み。
キャッツ氏の本によれば、分量は、カップでの目安で、様子を見ながら、追加の粉や水分を入れていくのが大事、となっています。
ですから、初めての時は、重さを測った高橋さんの本を目安にしていますが、だんだん、種の「状態」で作るようになりましたので、結構ラフでいいので、計測は気楽に。
●材料 (1カップ 液体 200㏄ 粉類 125g)
オイルコーティングされていないレーズン 1/2 cup (75g )
ミネラル ウォーター 1cup (200cc)
1日目
●作り方
① レーズンと水を合わせ、室温下に置いておきます。放置。
レーズンの表面についている白い粉は、甘味に惹かれてやってきた酵母の塊であり、それを培養していきます。
4日目
② ブドウが、浮いてきて、泡がぶくぶく上澄みにたまってきたら、二酸化炭素が出ている証拠。
7日目 1回目の粉入れ
③ 全粒粉1cup (125g) を②の発酵液 1/2cup (干しブドウをざるで濾したもの100㏄ぐらい)に混ぜ、大き目の容器に移しかえます。残った膨らんだ干しブドウは、もう一度、種を作る時に使えるので、冷蔵庫に入れてとっておく。
粉の中に含まれる炭水化物をエサにイーストがさらに活動していきます。全粒粉でなくてもいいのですが、ビタミンB群などを含む胚芽や食物繊維を含む粉の方が健康にいい。
これから、3回粉と水を入れますが、ゆっくり発酵する時間の中で消化しにくいグルテンをより吸収しやすい物質に分解していきますし、その他の菌 ラクトバチルス菌やその他のバクテリアも活動し、複雑な酸味も生みだしていきます。
8日目
④ スポンジ状にガスが入ってきます。1.5倍ほど膨らんだら、いったん冷蔵庫に入れ、活動を休ませます。
9日目 2回目の粉入れ 発酵後
⑤ 普通の強力粉1/2cup と水1/4cupをざっと種に混ぜ、室温で発酵。1.5倍ぐらいに膨らんだら、冷蔵庫で休ませる。
10日目
⑥ ⑤を繰り返し、冷蔵庫で休ませ、イースト種完了。
これを室温にしてから、いよいよパン作りに使っていきます。
最初は、本を見ながら、正確にしなくては、と思ったのですが、だんだん、「エサをやっては活動させ、増やして休ませる。」ということをしているんだということが、わかってきて、少々、放置していてもいきなり、だめになったりしないぐらい、たくましい菌であることがわかってきました。
また、キャッツ氏によれば、このサワードウは、使う前に冷蔵庫で保存し、時々、粉と水をエサに固まらせないように調子を整えておけば、保存可能で、冷凍保存ということも出来るそうです。
放置しておくと、イーストのエサがなくなり、活動が弱まり、他の菌が優勢になってしまい、パン作りには向かないものになってしまうということです。
それから、粉を入れてから、容器を平型の大きめのガラス保存容器に2回目に作る時は変更しました。
大きな円筒形の保存瓶は、冷蔵庫の中で場所を取るので、重ねられる容器にしています。
ここに追加し、軽く混ぜ、発酵。
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