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2021年3月31日 (水)

Visiting a place : 厳島図屏風

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町屋通り                     Aug.2018

 宮島のことで数年前からあれ?っと思っていた書こうと思っています。

厳島神社を目指して歩く時、私は、フェリーを降りて、そのまま突き当り方向のトンネルを抜け、右折し、左折し町屋通りを歩きます。

昔ながらの通りで、風情があり人通りも少ないので好きなのです。杓子を作る作業所を覗いたり、新しく始めたお店を覗いたり。

ただし、仕入れの車が結構スピードを上げて走るので、気をつけながら。ぶらぶら歩き。スイスの村のように環境のために全車電気自動車、なんてことをしてれるとより、宮島の自然も喜ぶと思いながら・・・。

よく行くお茶屋さんで町屋作りの中庭の緑陰を見ながら、かき氷を食べたり、コーヒーをいただいたり、地元の情報を知ったりして楽しい。

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町屋通りの山側の脇道に前から気になっていた味のある看板があります。「魚之棚町」。地名とロケーションが合っていないのです。

この疑問の答えが数年かけて実感としてわかったことについて。

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町屋通りの山側の一件がなくなっている箇所にその意味がわかる場所がありました。上の家との高低差がこんなにあるのです。

あの高さには、山辺の小径と言われる、昔の厳島神社の参道が通っています。

テレビでも紹介され、だんだんわかってきたことなのですが、もともとこの場所は、海岸段丘であり、現在の車が止まっている高さは、海、砂浜であった、ということなのです。

それでは、この町屋通りが出来たのはいつ?というと「江戸時代初期に埋め立てられた。」ということです。そして、今のにぎわっている表参道は、江戸時代後期ということで、だんだんと自然の浜がなくなっていったようです。

広島の本屋で買った船附洋子さんの書いた「厳島新絵図』という本にこのことが書いてあり、引用させていただきます。

『厳島神社への旧参道といわれる山辺の小径。山の麓に近いのだが、不思議な事に魚の名前が付いた「魚の棚町」がある。町屋通りの宮島市民センターから入った所で、入り口は江戸期の前まで海水が押し寄せる海だった。櫓を漕ぎ、和船がやって来て、魚の荷の上げ降ろしを行っていたため魚の棚という名が付いた。魚の棚は石畳の道で魚市があったという。』               ザ メディアジョン刊

この記述で、看板の意味が「なるほど!」とわかることになりました。

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山辺の小径より眼下の町並みを見る         March.2018

しかし、高台より眼下の海だった場所をイメージしましたが、今一つ・・・と思っていましたら、

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『厳島図屏風』 17~18世紀 紙本金地着色 六曲一双 広島県立美術館蔵

2019年9月15日の日本経済新聞の日曜版にこの屏風絵が掲載されました。宮島の対岸が実家なので、四季折々の宮島の姿を眺めてきた私にとっては、昔の姿は興味深くみることが出来、しばし、隅からすみまで現在の様子との違いを確かめながら、見つめていました。

すると、気になっていた「魚之棚」あたりの様子がしっかり、描かれていることに気付きました。

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画面中央左側 船が集まり、浜があり、簡単な柱が建てられ、山裾に軒を連ねた建物があり、人の通りが多い場所があります。

右側には、秀吉の建てさせた千畳閣が海岸ぎりぎりの崖の上、塔ノ岡に建っていることがわかります。位置関係からしても町屋通りの江戸期の姿がここには、リアルな姿で描かれていることがわかりました。

魚之棚の賑わいがやっと、伝わってきました。また埋め立てがこの絵が描かれた後、現在に至るまでどんどん行われたことがわかります。

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桜の頃                     March.2018

『厳島図屏風』は、各名所の俯瞰した絵と、島の北面全体を屏風に入れるために、かなり横幅の距離は短く描いたことがわかります。それでも観光の名所は、充分伝わり、ドローンもない時代によく細かく描いたな、と思いました。

新聞の記事には、他にも宮島を描いた屏風『厳島・吉野花見図屏風』というものがあり、それはアメリカにあると紹介していましたが、図版はありませんでした。

でもよく考えれば、その屏風を私は、偶然、2018年4月箱根の岡田美術館で見たような気がします。目録もないので、確認できませんが。

その絵の様子は、あまり覚えていないのですが、当時の人々の生活の様子が描かれてあったと思いますが、山頂付近に鹿と猿が描かれていて、その当時から猿もいたことを知り、絵の前で笑ったのを覚えています。

現在では、宮島の猿は全部捕獲され、いなくなっていますが、どうも江戸前から二ホンサルも生息していたようなのです。最後に私が猿に出会ったのは、2012年の夏、包が浦の奥の浜まで車で向かう途中、道に出てきていた猿にあったのが最後でした。猿も指折り数えると400年以上、宮島に住んでいたというわけなのです。

こうして考えると絵画は、歴史を今に伝える情報として、わかりやすく文字では伝えきれていないことを伝えてくれています。

昔の文が読めれば、いいのですが、なかなか理解するのは私の能力不足でかないません。

しかしながら、絵という視覚情報なら、自分なりに知らなかったことを発見しやすいので、最近、お寺や神社などに伝わるその地域の昔の絵を見て、昔の地形をイメージするのがおもしろいと感じています。

 

 

 

 

 

 

 

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2021年3月30日 (火)

Visiting a place : 樅ノ木は残った

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Toxicodendron succedaneum   ウルシ科ウルシ属 ハゼノキ

                                                                     Nov.21.2020 

 
  昨年秋、26年ぶりに宮島の紅葉を見に行きました。今は他界した父がお腹の大きな私のことを嬉しそうに紅葉とともに写真に収めてくれたことを思い出します。昨年は、コロナでなかなか移動できませんでしたが、この時は思い切ってGO!

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この日は、紅葉狩りが目的なので、ずっと山の遊歩道を歩きました。紅葉谷を見下ろす道を歩いていると、この写真では、伝わらないのですが、立派な針葉樹が森の中、すくっと立って存在感をアピールしていました。いつも帰省する夏の森の中ではあまり目立たなかった。

 

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この日は1万8千歩きましたが、最後は遊歩道の西端、大元公園へ。私が小学生の遠足の時、ここでお弁当を食べて、みんなでかくれんぼして、楽しかった場所。

そこに今回は、巨木の倒木。径がすごく大きく、樹皮が朽ちてはがれて倒れてから、ずい分経っている様子でした。色も灰色になり、バリバリとヒビが入りながら、朽ちていっていました。まわりは、広場になっていたので、他の木にぶつからずに、ただ一本、ドーンと倒れた感じでした。たぶん、このまま、朽ちさせ、自然に返すのだと思いました。大きな倒木をみることは今までなく、とにかく、すごかった。生と死を含んでいる・・・。

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                     Mar.2018

昔の写真を見ていたら倒れたモミノキが映っていました。3年前に訪れた時は、立っていました。大きい木だったので、雷に当たったのだろうか。

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現 国民宿舎 杜の宿(旧宮島ホテル)前    Nov.21.2020

最後に、以前ブログに書いた旧宮島ホテル前に今も残っているとGoogle Earthで確認していた石灯篭を現地で確認。その時の記事はこちら

この石灯篭は、写真右方向に宮島島内で厳島神社よりも古い創建と言われる大元神社へ続く参道沿いに置かれているものでした。

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古い写真の中でもひときわ大きかった石灯篭も確認。彫られた年号を見ると「慶応元年」と刻まれていました。西暦1865年のようなので、これは、比較的新しい灯篭。ベージュ色の花崗岩。

昔の写真では、この灯篭は、海沿いの参道沿いに建てられたいましたが、今は、浜が埋め立てられ、海岸線より奥に位置するようになっています。昔は、灯篭の中に火を灯すと、さぞかし、夜には海岸線にならぶ、灯りが美しかったことでしょう。

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Acer firma  マツ科モミ属 モミ

昔の写真に写っていた背後にあった大きな針葉樹、これも現存。しっかり確認できました。樹種はすぐには、わからなかったのですが、家に帰ってから、宮島の案内絵図を見てみると、しっかり『もみの木が海岸線から群生していて、学術的にも珍しい場所。』と書いてありました。

「そうか、今日見た針葉樹は全部モミノキだったんだ!」

確かに、山深い場所生育しているイメージのモミノキ、宮島の対岸の山深くの北上した吉和には「もみのき森林公園」という場所がありますが、宮島はずいぶん南下した場所。ここは、島の北東斜面。ひっそりとした場所です。

昔、ここに来た人たちが、この木の特異な生育環境を見て畏敬の念を抱き、ここを「神が宿る島」としたとしても不思議ではないということに改めて気づきました。

この日一日、私が目を見張った針葉樹はすべてモミノキで、立ち姿、倒木の姿、圧巻でした。

西洋でもモミノキを「神々の宿る木」と崇めていることも改めてううなずけました。

『樅木は残った』という大河ドラマがありましたが、ここに建てられた宮島ホテルはなくなっていったけれど、石や樹木は、今も変わらず、そこに存在していました。これらに比べると今を生きる自分も含め、「人間の一生は、はかないもの、はー!」と思ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2021年3月28日 (日)

My Favorite Dessert :桜餅

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 お墓参りにお花見を兼ねて行ってきました。ちょうど、富澤商店の桜餅手作りキットがあったので、朝早起きして作り、持っていきました。

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昨年暮れに買い求めた黒漆の長手の重箱の一段に詰め、運びました。左に寄っちゃっていましたが、せっかく朝作ったので、一番保存状態が良い状態に、と思い漆の箱に。

兄の家族と我が家でペロリと桜の下で桜餅を緑茶とともにいただきました。

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キットは、10個分の材料が入っていますが、桜の葉の塩漬けはちょっと多めで12枚入っていました。

葉をお水に漬け、塩抜きをしておきます。

道明寺粉を使う関西風が私は子どもの時から食べていた桜餅。

すでにピンク色に染めてあり、水と付属の砂糖を入れ、電子レンジで加熱して道明寺粉をふかしました。とても簡単。

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加熱中にこしあんを20gずつあん玉にしておきました。

加熱後、蒸らし時間、10分ぐらい放置してから、杓文字で道明寺粉をつぶしながらまとめ、10等分。

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おはぎを作る時のように、ぬれた晒を手のひらにのせ、道明寺粉を薄く円形に広げ、あん玉をのせ、きゅっとしぼるようにとじ目をあわせました。

塩抜きした桜の葉の余分な水気をペーパータオルでとっておいたものに包み、出来上がり。

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出来上がり。やはり、漆の器がしっくりくる。

作りたてで柔らかく、食べられるのが和菓子の手作りのいいところ。

旧暦の桃の節句は、新暦の4月3日頃らしいので、本来の季節のとらえ方としては、今がちょうど桜餅の食べ頃。

 

 

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2021年3月14日 (日)

Clearly Delicious :レモン カード

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 姉から愛媛県の柑橘類セットが2月くらいに送られてきました。どれもこれも甘酸っぱくて美味しいけれど、防カビ剤など使用していないのでもうそろそろ青カビに気を付けなくてはいけない時期になってきました。

取っておいたレモンを今日は娘がレモン カードにしてくれました。レシピは、”CLEARLY DELICIOUS” Elisabeth Lambert Ortiz DK社版

単位が大きかったので、レモン3個で出来る量になおして作りました。

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●材料

レモン (国産 防カビ剤を使用していないもの) 3個よりレモン汁 150ml,皮をすりおろして使う

卵   3個 

グラニュー糖 225g

無塩バター 120g

●準備

保存容器のガラス瓶を鍋にふきんをしいた中に入れ、煮沸しておきます。

●作り方

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1.レモンジュースを絞り、皮をすりおろします。

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2.バターは細かくカットし、グラニュー糖、レモン汁、すりおろした皮と一緒にボウルに入れ、湯煎しながら溶かします。

この時、ボウルは湯煎に触れないようにし、湯は沸騰しない程度に温めながらバターと砂糖が完全に溶けるまでかき混ぜるます。

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3.卵は泡立てず、一度、ざるを通してから、2のボウルに入れます。弱火で、色が濃くなるまで20~25分かき混ぜます。

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4.トロっとして、へらにつくようになったら、完成。火からおろします。

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WECKの保存瓶に3個分出来上がりました。WECKの瓶の説明書通り、煮沸脱気。一応、冷蔵庫で保存。

ちょっぴり、食べても甘酸っぱくて、美味しい~!

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2,3日前に焼いたシフォン ケーキのソースとして添えてまずは、デザート タイム。

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娘は、ミニ レモン メレンゲ パイを市販のパイシートで作りました。

酸味の量が半端ではありません。

ちびりちびり食べています。

 

 

 

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2021年3月 7日 (日)

About Cooking : シュークルート

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 時間がある日は、冬から春にかけて、キャベツ丸ごと一個を塩漬けして作るシュークルートを作ります。こちらは、12月の三浦のキャベツ。

広島のお好み焼きの中に入っている蒸らして甘くなったキャベツの味と似ていて、初めて作った時から前から知っていた味のような。

レシピは、『旬クッキング』という1991年 千趣会から出された旬の食材を使った献立の載った本の3月号 土井勝料理学校のフランス人のジェラール・ピエール・カバレロ先生のレシピを参考に。

この作り方は、一日で塩漬けキャベツを作り、塩抜きして、煮込むという強行軍ですが、本来は、大量に収穫されたキャベツを木樽に漬けて保存し、それを冬の間、少しづつ、料理に使って食べた、という料理なのだろうと思います。

ですから、日本で「キャベツが豊作で値がつかないから、廃棄する。」というニュースを聞くと、生食用だけでなく、千切りキャベツの漬物にして瓶詰にして販売するという流れがあるといいのに、と思ったりします。

その前に、この料理自体がもっと日本でも広まると国産ザワークラウトの瓶詰.国産シュークルートの瓶詰へのニーズも高まるのではと思います。

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Juniperus  rigida  杜松子 ねずの実

初めて作った時にレシピに「ねずの実」と書いてあって探したのが、ジェニパー ベリー。お店をあちこち探すと、朝岡のスパイスのコーナーにあったのを思い出します。針葉樹のビャクシンの実だそうです。香りは、少し、クローブにも似た深みのある森の香り。

なんでもジンの香りづけに使うようです。なくてもいいのだそうですが、手に入れば・・・!

●材料 〈4人分〉

キャベツ    一玉 (今回のは、1400g)

塩       100g (キャベツの重さの7%)

メークイン   4個

玉ねぎ     1個

ベーコン(塊〉 100g

スペアリブ   4本

ソーセージ (生があると、よりマイルドな感じ)  4本

白ワイン (リースリング種 アルザスワイン等) 200㏄

水       200㏄

ジュニパー ベリー  4粒

粒胡椒    6粒

タイム   少々

ローリエ   2枚

粒マスタード Dijion産 

● 作り方

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1.キャベツを塩漬けを作ります。キャベツを千切りにして、重量の7%の塩をふり、

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2.重しをして4時間漬けます。家にある石をのせました。漬物作り。かさが、3分の1ぐらいになります。

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このまま、空気中の乳酸菌で発酵し長時間かけると酸味が出てきます。家庭では、キャベツ2個分ぐらい作って、半分は、瓶詰にして次回まで保存するといいかも。白菜漬けで塩分4%、食べごろ5~10日らしいので、それに準じるといいでしょう。塩分濃度が4%以上のものを日本では漬物というそうです。

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3.2,3回水を変えてから、流水で30分~1時間塩抜きをします。

4.別鍋で皮つきのままジャガイモを茹でておきます。

5.鍋で角切りにしたベーコン、玉ねぎを炒め、水気を絞ったキャベツを合わせます。

6.水 (Staub 等の鋳物鍋の場合は少なめに)、ワイン、ジェニパー ベリー、タイム、ローリエ、粒胡椒、を加え、ふたをして中火で30分煮ます。

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7.スペアリブ、ソーセージ、ジャガイモを加え、さらに30分ぐらい弱火でふたをして煮ます。

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8.食べる時に、粒マスタードを添えて。アルザスの白ワインとともに。

 

 

 

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About Cooking :アンチョビー風味の大根のサラダ

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 皮がきれいな赤紫色の大根、レディーサラダ。

三崎の市場「うらり」の野菜売り場で買ってきたもの。

三浦大根と西洋野菜をかけあわした三浦の特産野菜だそうです。そういえば、種苗店が国道沿いにありましたので、そこで農家の方は、種を買うのかな。

 

きれいな赤い色を残したいので、皮はむかずにいちょう切りに薄切りに。水みずしくて、辛みのないシャキシャキの大根。

ヒラヒラに切ったものをざるにのせ、塩をふりしばらく置いておき、

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オリーブ オイル漬けのアンチョビーを3枚ぐらい、乳鉢ですって、アンチョビー ソースを作りました。

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アンチョビ― ソース

●材料 

アンチョビ― フィレ 3枚

白ワインビネガー 大さじ1

オリーブ オイル  大さじ3

胡椒  

アンチョビ―の塩分があるので、塩はいれませんでした。

 

大根の水気を軽く絞って、アンチョビー ソースと合え、イタリアンパセリのみじん切りを散らし、出来上がり。

普通のでレッシングよりもアンチョビーが入ると、コクが出るので、大根だけでサラダにする時は、このソースで和えます。

 

 

 

 

 

 

 

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