About Pottery : 読谷村焼 北窯
四方皿
沖縄の読谷村の北窯で焼かれている四方皿。青磁色の釉薬が円形に5つ、ボンボンと置かれなんだか愛着を感じて、家に持って帰ることに。
かわいい。縁の地色が見えている所も味があるなぁ。
土の色が焦げ茶色。型を使って成型している。何をのせようかなと考え、ナスの糠漬けを切ってのせてみた。
ギャラリーでは、この焼き物を作った沖縄の読谷村・北窯のことを映画にした作品を上映していたそうです。このパンフレットには、『1972年沖縄本土復活後、かつての不発弾処理場は、沖縄文化を象徴する”やちむんの里”として生まれ変わった。』と書いてありました。
大らかな絵付けは、海に囲まれ、暖かい気候で植物が大きく育つ沖縄の自然を目にして過ごす人々から生まれるものであると思いました。
私は沖縄には行ったことがないけれど、数年前に日本橋の高島屋で行われた型染めの芹沢圭介さんの展覧会で太平洋戦争前の沖縄の島の絵地図の作品があったことを思い出しました。
芹沢さんは、沖縄の紅型染めにとても影響を受け、しばらく沖縄に滞在して制作。
その時に沖縄の各地域の山や特徴を美しい色彩と形で型染めにした作品を作ったものでした。最初、何気なく見ていましたが、よくよく考えるとこの平和な島がその後戦場となり、多くの人が亡くなり、そこにあった営みも破壊されたことやその後の米軍基地の存在等、この絵地図の中の自然と暮らしは大きく変わってしまったのだ・・・と。作品の前で何度も溜息をつきながらその美しい絵地図をじっと見ていました。
今回、そのことを思い出しながら、現在の沖縄で作られた大らかな焼き物に出会い、私は沖縄の自然を感じながら元気をもらったような気がしています。
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