The Cinema : 『プロヴァンス物語 マルセルの夏』 と『プロヴァンス物語 マルセルのお城』
La Gloire de mon père et Le Château de ma mère
8月に入って、無性に見たくなってネットで見れないかと検索していた『マルセルの夏』と『マルセルのお城』。1990年フランス初公開の映画で、私は、レンタルビデオで見たような・・・。借りている間、面白くて繰り返し見た記憶があります。とにかく、子どもの頃の夏休みの思い出を子どもの視線で描き、南仏の荒涼とした岩山やセミの声や夏の暑さをも伝える映画として、心に残っていた映画だったから、夏が来ると、また見たいと思っていた映画。
Trailerは見ることが出来たけれど、昔見たように全編は見れないので、あきらめていると、なんと願いがかなったように恵比寿で8月4日からデジタル リマスター版を上映するというお知らせをいただきました。
娘にも大画面で一緒に見せたかったので、奮発して、2作同時上映に行きました。とにかく、フランスの生活文化が描かれ、フランス文化が好きな人には絶対おすすめ。お母さんの作るお料理も美味しそうだし、家族がやりくりしながら生活している様子もリアルで、共感。手作りのお揃いの洋服を着て、ヴァカンスに行くのも、母がそういえば、帰省する時、お揃いの服を作ってくれたことを思い出したり・・・。父、母.兄弟とのやり取りも「あるある!」と思いながら、笑いながら見ていました。国は違うけれども、自分の子どもの頃を思い出し、今は亡き父をも思い出しながら、故郷を偲ぶ映画となりました。たぶん、長くなってきた私の人生の中で一番好きな映画であると今回確信しました。
前回、よく知らなかったことがいろいろわかったので、紹介しておきます。フランスの国民的作家・劇作家・映画人であったマルセル・パニョル〈1895~1974)の自伝的作品 『少年時代』〈1957〉をイヴ・ロベール監督が映画化したもの。
パンフレットには、山田洋二監督のインタビュー記事が掲載されており、『パニョルは寅さんの原点』として、作品作りにおいて、影響を受けたことが紹介されていました。
娘が、何度も「よかったよ。この映画」と言っています。また、「もう一度、見たい。」とも。
本当にそう。映画ならではの魔法を心にかけてくれる作品。
『ここでは、幸せが泉のようにあふれていた。夢なんかどうでもよくて、ほんとうの悲しみはまだ知らず、永遠に続くと思えた幸福な季節…。』 パンフレットより
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