Visiting a place : Shodshima
On the deck Aug.1.2017 photo by cheer
朝早く家を出て、小豆島に向かうフェリーにお昼前に乗り込んだ。新岡山港から小豆島の土庄港行きのフェリーで70分の小豆島に到着。息子が『小豆島は醤油の蔵が並んでいる所が良かったよ。』とすすめてくれていたので、まずは、『醤(ひしお)の里』と呼ばれる醤油や佃煮の会社が並ぶ地域へ。
Wooden barrel to make Soy source
島内南側沿岸部を通るバスに乗り、島の南東部に位置する創業1907年の「マルキン醤油記念館」へ。工場前にはかつて使っていた醤油色の杉の板で作った大型の樽が並んでいた。この一樽で1リットルの醤油5000本分が作れるそうだ。直径2m超え。
記念館では、昔使っていた樽や道具、麹室などや醤油作りの工程を説明した展示などがあった。
蒸した大豆や炒った小麦に麹菌をつけ「醤油麹」を作り、食塩水と混ぜた「もろみ」を樽の中で発酵、熟成させていくことで醤油が出来る。
Marukin shoyu factory
記念館の建物も工場の蔵の建物群も昔ながらの木造。国の登録有形文化財となっている。焼杉張りの建物の一群で静かに敷地内に集まっていた。写真突き当りは、海。出来上がった醤油は船で運ばれていったことを思った。
いつ頃建てられたのだろう。南北に長い建物で、天窓がはめてある。帰宅後、調べてみると100年以上経っている95mもある天然醤油醸造蔵であった。この中に先ほどの木樽がいくつも置いたあり、静かに醤油になろうと発酵しているらしい。ひっそりとしていて、」何してるんだろうね?」なんて私は言っていた。
木樽も建物の内部や梁や土壁などにも木の繊維や無数の孔の中にさまざまな酵母菌や乳酸菌が棲みついており、その蔵独特の風味が生まれるそうだ。温度や湿度は人工的に管理されていない自然の風や気温、湿度の中で蔵の中のひっそりうまみ成分たっぷりの醤油が作られていたのです。
先ほどの蔵の北側には島内で最も高度のある山々に続く。山々の岩肌を見ると、瀬戸内海の多くを覆う花崗岩が見えた。景色と醤油作りは関係のないことにも思えたが、家に帰ってあれこれ調べてみると、小豆島でどうして醤油作りが盛んに行われるようになったのかがわかってきた。
江戸時代、この花崗岩は、近畿へ建築材料として船で運び出された。大阪城の石垣にも使われた。
島では、帰りの船に大豆や小麦を積み、新しく伝わった醤油作りの技術と島で作られる塩を使って、江戸時代から醤油作りが始まったということだ。
実は、「丸大豆醤油」とか、「天然醸造樽仕込み」などの違いや値段の差などの違いがスーパーの棚に並んでいるときに分かっていなかった。
今回、日本の醤油作りにおいても初期に生産を始めた小豆島へ行って、関心が深まった。美味しい醤油が欲しくなった。
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