Home Music : Dear Mr.Sadao Watanabe
先日、娘がNHKで放送された渡辺 貞夫さんの昨年12月のコンサートの番組を仕事をしている私のBGMにしてくれてました。アンコールのMy Dear Lifeが流れ、ふと手をとめて、TVの前に座り、じっと聞くと、また、涙がじわり。ちょうど3.11の数日後だったせいか、「この曲は、一人ひとりの心に語りかけてくれる曲だ。」と改めて思いました。
どんなことがあっても、年が若くても、老いていても、この曲をナベサダさんが演奏している時間は、自分のことを思い返す時間を与えてくれる曲だな、「私の愛すべき時間よ、人生よ。」と想いをあらたにしてくれる曲だと。
実は、このコンサート、家族全員4人でいきました。その時も、感動しましたが、隣で観ていたパパがメガネの下の涙を拭いていたことが、より感慨を深くしました。パパ自身もナベサダさんのラジオを学生のころより、聞いていたということだったので、いろいろな人生の節目を思い出したのだと思いました。
私自身もそうで、一人身の時から、ナべサダさんの音楽に勇気づけられてきました。結婚して神戸に住みはじめたころ、たぶん1992年の大阪での『Earth step』の時のコンサートに二人で行きました。それから転勤して、93年、関東に来てからすぐ、Bunkamuraの12月のコンサートも行きました。実家からどんどん、遠くになるので、不安だった頃。その時の、録音は、CDになっているので、時々、聞きながら、実際、見て聞いた時のライブのスリリングな感動を思い出していました。
それから、子どもが生まれて、コンサートにさっぱり行けなくなる日々・・・・。『お母さんと一緒』の歌を口ずさむ日々。
そして、18年経って、2011年、震災のあった年の暮れ、ナベサダさん芸歴60年のNHKホールのクリスマス コンサート『Come Today』に、大きくなった息子と娘に(パパは、お仕事)「これがナベサダさんだよ。」と伝えたくて、私が二人を独断で連れていきました。
その時のクリスマス プレゼントのピン バッチ
サックスを始めたばかりの娘が、アンコールの最後の最後、「一人で演奏していた音がすごく、すご~くきれいだった。」という言葉は、娘が今も自分の音色にこだわろうとする姿勢を伺わせるものでした。
息子も現在、大学のLatinのBig Bandのサークルに所属し、トランペットを演奏し、楽しそうにしている様子を見ると、音楽のある人生を歩んでいるのだと思います。
子どもたちには、ぜったい音楽とともに人生を歩んでほしいと、思って育ててきた私でした。
2014年の12月は、全員そろってコンサートに行き、満足満足。それぞれのMy Dear Lifeを歩んでいってほしいし、パパも私もこれからも山あり谷ありの人生を歩みながら、生きていきたいと気持ちをあらたにしている今日この頃です。
ナベサダさんには、直接お話ししたことすら、ないわけですが、他界した父とほぼ同年であり、しゃべり方、考え方、世界を飛び回り、現地の人と仲良くされているところ、似ていて、とても他人とは思えない方です。
どうぞ、ニコニコの好奇心いっぱいの瞳をこれからも輝かせ、出会ったことを発想の源として、新しい音楽をこれからも創造してくださることを心から、願っております。
今日は、一方的な手紙形式のブログになりました。
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