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2015年3月22日 (日)

About An Artist : Botticelli のまなざし

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Part of "La Primavera " Botticelli 

昔使ったスケッチ ブックに入っていたモノクロの三美神。いいなぁと思って、このページは残しておいたもの。

東京では、昨年からボッティチェリの作品が世界中から集められて展覧会が開催されています。

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昨日も渋谷のBunkamura ザ ミュージアムで始まった『ボッティチェリとルネサンス』に行ってきました。

本物をいっぱい見て、やっぱりいいなあと思っています。何がいいかというと。女性をあたたかなまなざしで美しく大らかに描いているから。衣装も女性の美しさが引き出されるふわっとしているけれどシンプルなところ。それから、自然の表現、植物、空、海!地球上の美をボッティチェリなりの表現で表しているところ。これこそ、ルネッサンスの精神そのもの。

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昨年の東京都美術館で行われた「ウフィツィ美術館展」も写真の≪パラスとケンタウロス≫のパラスの美しさと植物で飾られた衣装がかっこよかった。植物は、平和のシンボル、オリーブ。王冠の中心やドレスにダイヤモンドのリングがあしらわれている。そんなドレス、信じられない!!、これは、神話の一シーン。

パラスとは、聞きなれない神様ですが、調べるとアテナのことでした。アテナは、ゼウスの子ですが、「やがて、ゼウスをしのぐ。」と予言されたために、産まれる前に母ごとゼウスにのみ込まれてしまったそうです。そこで、鍛冶の神へパイストスがゼウスの頭を割って、アテナを産みだしたことから、武装して産まれてきたそうです。

展覧会の後、なかなか日本ではこれまで本物を見る機会が少ないボッティチェリに関する本が欲しくて、Museum shop で探してみつけてのが、この本。

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 『ボッティチェリと花の都フィレンツェ』       〔おはなし名画シリーズ〕   博雅堂出版

このシリーズは、大判サイズなので、図版が大きくかつ代表的な作品は、網羅され、説明も子ども向けなので、分かりやすい。他の画家もこのシリーズをいくつか持っていますが、色眼鏡なしにこの本をボッティチェリの本に関しても選らびました。

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この本でわかったことは、《春》も《ヴィーナス誕生》もそして、おそらく《パラスとケンタウロス》も女性のモデルがシモネッタという若くして亡くなったジュリアーノ メディチの恋人であったということです。

ボッティチェリは、彼女が病気であることを知り、その美しさを永遠にのこす絵を描こうとして、詩人ポリツィアーノの書いた『ヴィーナスの王国』の世界を描く中に彼女の姿を描き込んでいったということです。

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シモネッタさんのお顔は、現代でいうとCool Beauty。楚々とした雰囲気。そして、病気のせいだったのでしょう、何か悲しげです。目の下のくまのあたりの薄い皮膚の表現が人間の皮膚感を漂わせています。そういう、よく見せようとするのとは、反対の嘘偽りない表現が心を打ちます。

メディチ家の没落とともに、花の都は輝きを失い、ダ ヴィンチもフィレンツェを後にしました。だけど、ボッティチェリは残り、その後の修道僧サボナローラの倹約的な政治下の時代にも耐え、制作をしました。しかし最後は、ほとんど絵を描かなくなり、65歳の生涯を終えたそうです。お墓は、シモネッタも眠る教会にあるそうです。

そんな、ボッティチェリの人間らしい一生に共感。

私たちは、人間が生み出した芸術の歴史を一気に振り返って比較してみることが出来るけれど、いつも感動するのは、人ひとりの想い。何を想って手を動かしていったのか、というところです。


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