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2009年1月29日 (木)

About An Artist : ジョン ヘンリー ダール :「生活と芸術 - アーツ&クラフツ展」 2

モリスの仕事を手伝った人に弟子の John Henry Dearle という人がいました。18歳でモリスの工房の見習いとなり、モリスが1884年より社会主義運動に力を傾けるようになってから、工房の監督を引き継ぎ、その後50年近くモリス商会の芸術監督を務めたそうです。モリスのスタイルを踏襲しながら、彼自身の才能も開花させた人だと思います。

この人のデザインした柄のサンダーソン社のカーテンをリビングルームにかけているので、ダールについてもう少し作品の実物を見てみたいと思っていました。オークの葉とドングリをデザインしたカーテンは、プリントの版数などは、モリスよりも少ない分、平面的かつ少し現代的。また、植物の描き方がモリスよりもふっくら、模様の動きが大胆な感じです。
展覧会でも名前が確認できたので、携わった作品をじっくり見ました。

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図版は『芸術新潮 特集 ウィリアム モリスの装飾人生  1997 6月号』 新潮社刊より

モリスとともに作ったタペストリーは、『森』という名前のタペストリー。真ん中にライオン、両脇にクジャク、ウサギ、キツネ、カラス。モリスの好きなアカンサスの葉が渦蒔きながら動物たちを囲んでいる。手前にはチューリップ、デージー、ゲウム?、ワスレナグサ、コーンフラワー、スイセンなどが咲いています。わからないものもあり、ヨーロッパに生息する野草の本など見たけれど、ん~特定できない。この植物のデザインがダール担当なのだそうです。

ライオンの顔が優しい。ふと、モリスの風貌を思い出し、「このライオンはモリス自身?」と思いました。子どものころ森を歩くのが好きだったモリス自身がそこに投影されているかのようでした。

言葉が書かれています。『荒れた森の野獣は、静かにたたずみ、動きも急ぎもせず。』

荒れた森というのは、その頃から特に開発が進んだ森のことかな。自然保護、文化財保護の活動も熱心に行ったモリスのメッセージのこもったタペストリー。

タペストリーに使う糸の染めもモリスは天然染料を研究して、染め出し、模様の一つひとつを糸を替えながら織ったのだそうです。微妙なグラデーションや、細かな表現もされ羊毛と絹を使ったもの。

ダールのデザインはやっぱり、ふっくらした形と軽やかなラインかな。他にも会場の作品の中で最も大きい『果樹園または四季のタペストリー』、『装飾刺繍パネル』も ダールのデザインでした。

参考文献『図説 ウィリアム モリス ヴィクトリア朝を越えた巨人』 ダーリング ブルース、 ダーリング 常田益代 著 河出書房新社刊

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2009年1月27日 (火)

About An Artist : モリスについて:「生活と芸術 - アーツ&クラフツ展」1 

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昨年より楽しみにしていた 「生活と芸術 -アーツ&クラフツ展」東京展 初日に行ってきました。一夜明けて、自分の家のカーテンを開けながら、会場入ってすぐのパネルに書かれた『役にたたないもの、美しいと思わないものを家においてはならない。』というウィリアム モリス(1834~1896)言葉が朝陽とともにきらっとよぎりました。

これは、ものがあふれている今の私たちの生活でもじわっと染み入る言葉です。家の中を落ち着いて片付けをすると、いらないものを溜め込んでいることにため息。最後に残るのは、『役に立つもの、美しいもの』です。そして、気になっていた片付けが終わると、心の中はすっきり。

今回の展覧会は、産業革命の末、そんなジャンクなものが大量に出回ったイギリスにおいて、「こんな質の悪いものばかり出回っていいのだろうか。こんなものに囲まれていては、人の心まですさんでしまう。(私的解釈)」と考え、生活の中で役に立ち、美しいものを作ろうと活動した人です。モリスは単なるクラフトマンではなく最終的には、生活を取り囲む環境や社会の仕組みまでも、あるべき美しい形にデザインしようとした人です。

1883年の講演の言葉 「芸術の目的」より

『芸術の真の様相とはどんなものか。率直に考えて見よう。まず、お願いしたいことは、芸術という言葉を広義に解釈していただきたい。絵画や彫刻、建築物といったいわゆる芸術作品に限定せず、生活に用いるさまざまな品の形や色、いやそればかりか村とか牧場の中での耕作地の配置、あらゆる町並みや道路の運営でさえも含めることを。つまり、生活をとりまくすべてのものに芸術という言葉を広げていただきたい。生活を取り囲む環境が、美しいか醜いか、私たちを高めるか卑しめるか、作り手を苦しめ重荷になっているか、それとも楽しませ心を癒しているかで判断されなくてはならない。このところ、私たちをとりまく環境はどうなっているのか。何千年にもわたる争いや無頓着や私欲の荒波をかいくぐり、なおも美しい状態で先祖が引き渡してくれたこの世界を、私たちはいじり回している。いざ子孫に譲りわたすだんになって、いったいどんな申し開きができるというのか。』


1884年の講演の言葉 「芸術と社会主義」より

『誰もが、する価値があり、それをすることが喜びであるような労働をすべきである、ということは正当で必要なことだ。』

参考文献:『図録 ウィリアム モリス ヴィクトリア朝を越えた巨人』 ダーリング ブルース、ダーリング常田益代 著 河出書房新社刊 ふくろうの本

モリスの警告したことは、現代にも響いてくる言葉です。紹介した本のタイトル 「ヴィクトリア朝を越えた巨人」は、このようなことからつけられたのでしょう。

私のやっていることは、モリスの千分の一ぐらいしかないが、私を取り囲む空間が少しでも美しくなれば、と思って手を動かしていることはモリスと似ていると思いました。人の心の通っていないモノや空間は、こちらまで、無感動で悲しくなります。例えば、見放された場所に花が咲くと、人の心も変わってきます。それは表面からは見えないようだけれど、その花を植えた人には、他の人の変化がわかってきます。私は、そんな出会いの喜びがうれしくて、活動しています。

モリスは、もっともっとそんな人の心を動かす仕事をして、それを生きがいにますます仕事をしたのでしょう。人の10倍は仕事をしたと言われています。

彼のめざしたユートピアは実現しなかったけれど、彼の作品に備わっている「美」は、今もなお、私たちの生活を心地よく変え、豊かな気持ちにさせてくれていることは事実であり、魔法のような技だと思います。


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2009年1月24日 (土)

Useful Tools : くるみ割り

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クルミ割りのお話。子どものころ、父の田舎から、鬼ぐるみがお米と一緒に届いて、時々、「割ってちょうだい。」と母に金づちを渡されました。

兄とよくコンコンとコンクリートのところで割って、きれいに半分に割れたら、「やったー。」変に欠けたら、「あー。」って言いながら、割っていました。つぶれる時は、無残。だから、このイギリス製のNuts Crackerを見たとき、もしかして、すごくきれいに割れるのでは、と期待して、購入。

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こうやって、クルミをセットし、ハンドルを動かすとクランプがあがり、しっかりクルミを固定します。最後に一気に力を入れ握り締めると、パーンと割れます。

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ベストな割れ方。食べるのがもったいない。この時のくるみは、French Wallnut Bread  フランスのクルミパンを作るのに入れました。

製品は、CRACKERJACK MADE IN ENGLAND と刻印してあります。


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2009年1月22日 (木)

School Garden : 春のプラン : ホット カラー ボーダー B  2009

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Hot color border                2009.1.20

今日は、南向きの幅約12.5m、奥行き90cmのボーダー。あっけらかんとしたロケーションの花壇。まさしく、春は赤いチューリップ、夏はヒマワリがぴったりのところ。今は、ハボタンとビオラの繰り返し。

奥には、昨年開花しなかったジギタリス 'アプリコット ディライト'のロゼットが昆布のようにべロンと葉を茂らせています。2007の秋に種を蒔いたもので、昨年の春はまだ、株が充実していなくて、咲きませんでした。今年は、咲くでしょう。ジギタリスの隣は、タチアオイのシングル、シャスタ デージー、カスミソウが同じようにしっかりと地面にへばりつくよう寒さに耐えています。

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Spring Plan for Hot color border B

前列
ハボタン 
ビオラ 'ローズ ピコティー'、'ビビ ピンク アンティーク'、'ビビ フェイシーズ'
パンジー 'インペリアル アプリコット シェード'
クリサンセマム ムルチコ-レ
アリッサム
ダスティーミラー  

中列
チューリップ 赤、ぼかし

後列
バラ 'クウィーン オブ スウェーデン'
ラナンキュラス
ポピー 'フェアリー ウィング'
カスミソウ 'コベント ガーデン'
シャスタ デージー
ジギタリス 'アプリコット ディライト'
マーガレット ピンク シングル
タチアオイ シングル
スイセン

色のまとまりとしては、暖色系の花色。黄色と白は、寒色系にも使える差し色ですね。昨年の反省として、ピンクと白でまとめ過ぎて、ふわふわとした感じだったので、黄色を入れています。また、今、植えているビオラもエンジ、濃いピンクと黄色のコンビなど、パステルカラーではないものを入れ、アクセントを効かせようとしています。

写真の花が全部一斉に咲くわけではないのですが、全体のまとまりをこのように決めておくことは、どんな順番で咲いても、咲かなくても「想定内」として見ていけます。

しかし、植物の最終高さと広がりというのは、私にとってはまだ「想定外」と思うことも多々あります。地植えでどれくらい大きくなるのかは、驚くこともしばしば。

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左 ビビ ピンク アンティーク            右 ビビ フェイシーズ

今回用の種まきしたビオラの中で、右側のビビ フェイシーズは、魅力的。花色が、薄紫からプラム色まであり、中心に黄色が入る。フェイシーズって'Facies'ってことかな?顔!!

ビオラに顔があるとどうもおサルに見えるのだけれど・・・。まっ愉快なのもいい。

ここが、動き出すのは、3月後半ぐらいから、今は、とにかく植物も寒い寒いとじっとしています。


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The Roses : 鉢植えのバラの土替え 2009

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Rosa 'Delrona' Madame Figaro

ベランダの鉢バラの土替えを先週したので、その時の様子を報告。写真は、マダム フィガロ。2007年の秋に春苗で売られていたものを購入。昨年の5月、サーモンピンクの丸みのある豊かな花をたくさん咲かせました。昨年の様子はこちら。その後、強いシュートが株元から出、それを剪定したり、また伸びて・・・。を繰り返し、冬に入り、葉も傷み、枯れたりしてきました。でも年明け、よく見ると茎の色は、深い緑色になり、赤い芽がところどころに出ています。

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鉢から出す前にざっと仮剪定。不要な枝を剪定しました。

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鉢のふちをとんとんたたいて、株元を持って、あげると、すっと抜けます。昨年の成果、根の回り具合を見ました。
この図を見ると、いつも『天空の城 ラピュタ』を思い出します。

白い根がいっぱいまわっていて、今も元気そう。

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根に食い込んでいる鉢底石やまだ、ごろごろ感のある赤玉土は、再利用。ふるいの上で、ほぐし土をふるい分けました。赤玉土(中)3、(小)3、バーク堆肥3、くん炭1、に珪酸白土、有機質肥料を鉢の大きさに合わせて。緑の箱は、左官用の丈夫なもの。園芸作業にはいろいろ使えて便利。

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バラは、バケツにはった水の中で待機させます。

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素焼きの植木鉢は、土や病害虫なども取り除くつもりで、たわしでこすって洗っています。また、この時かなり吸水するので、植え替え直後の根には、湿度をもたらすので、マイルドな環境。

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水の中で、かなりの土が落ちています。昨年入れたヤシがらチップの効果は、いい感じ。入れていなかった土は、赤玉がつぶれていましたが、こちらは、適度にごろごろ感が土に残り、酸素も鉢の下のほうに供給されていた様子。ただ、未熟なものを土に入れるとそれを分解しようとするために窒素が使われ、植物に窒素がもらえなくなるという窒素飢餓についてお話を聞いたので、どうだろうかと心配しましたが、生育は、一年間順調でした。割合は、全体の1割にも満たない量、またヤシがら自体は、腐れにくいそうなので、根に、絡んだものは、そのままにしました。引き続きテストかな。ヤシがらは、ランの栽培の用土に使われています。保水性、保肥性、排水性の改良のため。

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鉢底ネット、鉢底石、赤玉土の大粒が多く混じった用土を順に入れ、根を広げるようにセット。この時、角材を支えにすると、両手が使えて便利。接木部分を確認。鉢から3cmぐらい下に土がくることをイメージして。

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用土を鉢端までさあっと入れました。

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トントンとべランダのデッキの上で鉢を軽く打ち付けると、先ほどの土がちょうど、いい高さに下がりました。

というところで、おしまい。

次の日、石灰硫黄合剤を塗りました。
2月には、本剪定します。この苗は、今の枝の高さの半分ぐらいに15~20cmぐらいに剪定する予定です。

鉢栽培なので、低めに一年をスタートさせます。

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2009年1月20日 (火)

School Garden : ニホンスイセンのミュータント

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Narcissus tazetta var. chinensis

今日、花壇を見に行くと、スイセンが先週より、たくさん咲いていました。この季節にしか味わえないスイセンの香りが漂っていました。

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昨年の開花の様子 2008.1.22                    今年   2009.1.20

2006年の秋にそれまで、あちらこちらに群生していたスイセンを掘り起こし、今の位置に植え替えました。掘り起こす時は、たくさんの球根がぎゅと集まり、ばらすのに大変だった。その翌年の春は、根を切ったので、花を咲かせませんでした。そして、昨年から、少し咲き、花後の肥料もやっていたので、今年は球根も充実したのでしょう、やっと、スイセンのボーダーらしくなってきました。

よくよく花をみてみると、形が違うものもあります。突然変異したもの Mutant のようです。

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黄色のラッパのような部分を副冠といいます。副冠に切れ込みがあるもの。

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八重咲き。ダブル咲きといったところ。

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先ほどより、多いトリプル咲き。

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そして、もっと多いフォース咲き。

今日は、大発見でした。「世の中知らないことがまだまだあるねー」なんて、子どもに言うと、「日々勉強ですね。」と言われました。


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2009年1月19日 (月)

My Favorite Desserts : ケーキ ドーナツ

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近所にドーナツ屋さんが出来て、すぐに長い列が出来ていました。この間、列がなかったので、買って食べると「あ~!お母さんが昔作ってくれたドーナツ!!」と懐かしい味。

私も母になったのだから、手作りドーナツを作らなくちゃ、と以前から気になっていたMartha Stewartさんの分厚い辞書のようなお料理の本から、Cake Doughnutsのレシピを紐解き、作って見ました。細かな分量はのせませんが、このアメリカン レシピの特徴を紹介。

"THE MARTHA STEWART LIVING COOKBOOK   1,200 COLLECTED RECIPES" Potter社刊

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アメリカのレシピは、1カップは237ml。これを日本では240mlあるいは堀井和子さんの『気ままなパンの本』では250mlと変換して紹介しています。
粉もこのカップで測るので、これは、ちょっと誤差が出るところ。マーサなどは、大きなガラスのジャーに直接カップを突っ込んで、' One, two ! 'って計っています。でも、ふわっと入れるのとギュと入れるのでは、重さが違うと思うので、ここが、いつも悩みどころとなります。

前述の堀井さんの本では、125gで変換しています。

このレシピでは、イーストだけでなく、ベーキングパウダー、ベーキング ソーダも入ります。
また、ナツメグが隠し味。

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また、サワークリーム、バターミルクも入りますが、これをヨーグルトとミルクで代用。イーストを混ぜた粉の上に湯せんして温めたヨーグルトとミルクを入れ、後から卵を入れているところ。

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かなり、べたべたした感じになったので、やはり粉の量を間違えたようでしたが、最終的には、少し増やして、ドーナツ型で抜けるぐらいのまとまりのある生地にしました。

10分程度置いてから、油で揚げ、最後に粉砂糖をかけて出来上がり。

ベーキング パウダー のみのドーナツ生地より、もちっとしたドーナッツになりました。

案外、真ん中に出来る丸い生地を揚げたものが、一口サイズで人気。

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2009年1月18日 (日)

School Garden : 春のプラン : クールカラー ボーダー : 2009

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                                   2009.1.13

年末にほとんどすべての苗を植え込み、現在は、活動もお休みのSchool Garden。時々、苗のチェックにいきますが、ほとんどの植物は、じっと寒さに耐えているような姿。

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Cool Color Border For Spring in 2009

春になったら、こんな植物が開花してきます。今の姿からは、想像できないでしょ。

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ここには、10種類以上のスイセンがあるのですが、まずは、ニホンスイセン。真ん中には、チューリップが植えられています。

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Narcissus papyraceus 'Paper White Grandiflorus'

白の房咲きスイセン'ペーパーホワイト'も早い開花。

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Viola × wittrockiana Vivi 'Clear light blue'

種から育てたビオラ。耐寒性の強いビオラもポツリポツリ花を咲かせ始めていました。これは、タキイ種苗から今期初めて販売されたビオラ ビビ クリア ライトブルー。

ビオラにしては、ブルー系は、珍しい!パンジーのインペリアル系のブルーと似ているので、蒔いてみました。

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ポットで育てている苗も一番花があがっていました。

寒さの中にも咲く花のすっきりとした色には、心の中に光を与えてくれます。いいものを見たような。

皆さんにも輝きは届いたかな?


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The Printings : ガーデン&ガーデン vol .28

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ガーデン&ガーデン vol.28 エフジー武蔵 2009年1月16日発売

先日、発売された『ガーデン&ガーデン』。一年のはじまりの号に、このブログでも紹介していますMartha's Gardenがp.40、41に掲載されました。

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昨年の6月に写真を撮っていただいたものです。きれいに写真が撮られています。
白のアジサイ アナベルが、緑の多い庭の中で美しく咲いた時でした。シェード ガーデンならではの植物が多く育ち、葉の形や色の差、斑入りなど、違いがグラビアで見るとよく写っています。

いったいこの庭には、何種類の植物があるのか、私も今度数えさせてもらおう。

『日陰がちの庭を彩る豊かな植栽 まるで絵画のようなリビングからの美しいい眺めに心癒される日々』

と大きな見出しがついています。「絵のように」とは、いつも、私も思うところ。「どうしたらいいか。」とその場に立っていると、すぐには浮かびませんが、だんだんその場の絵が浮かんできます。

それは、つじつまがあっていないと消えるイメージで、理にかなっているものだけが残るのです。
『用の美』という柳 宗悦氏の言葉は、お庭にもあてはまると思っています。

残ったものだけを紙に描いていく。人に伝えるスケッチ。細かく実現可能かは、図面とCGで確認する。

最初に描いたスケッチは最終的に大きな根拠となって最後まで支配する大事な発想の素。

それがないと、私は、何も始められない。庭に限らず。

個々の植物の世話に追われ、大きなまとまりが見えなくなってしまうことは、避けたい、と思っています。

この庭を作る時、常緑樹に囲まれた庭に立つと何か気配があるなと感じたことを大切にしてデザインをしました。こっ怖い?でも、妖精がいるような、ともメルヘンチックに表現すればそう感じ、それを具体化したものが、ここで咲く花々、アナベルなどは、まさに妖精のような植物だと思います。

サークルストーンに関しても、空間の中心というデザインの面と、ここの土が粘土質で、水はけが悪く、歩行性も良くなかったことから石を敷き、ベージュ色の砂岩の色が庭を明るくしてくれることに着目して取り入れています。

イギリスガーデン デザイナーのダン ピアソン氏が講演会で盛んに"Spirit of the place"と言われた時、Marthaの庭で感じたことと重なり、盛んにうなづいていました。
その場に元からある気配(地形、気候、植生、人工物などからくる条件からくるその場所特有の空気)を感じ取り、それを受けてデザインが決まるのだ、という話だったと理解しています。

私もMarthaにとっても雑誌に載せてもらえたことは、二人で作り上げてきた庭ですから、とても記念になりました。
掲載、ありがとうございます。

ブログを読んでくださり、興味を持たれた方は、この雑誌、どうぞお読みくださいね。

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2009年1月15日 (木)

The Roses : オベリスクへの誘引 : ムーンライト

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Before Prunning and Trainning         2009.1.14

 ベランダのバラ、オベリスクに絡ませたムーンライト。昨日、剪定と誘引。本日、硫黄石灰合剤の塗布を行いました。ずいぶん、メランコリックな感じになっていました。年末は、まだこの景色でも耐えられるますが、お正月が開け、生活も普段通りになり、空気の冷たいベランダに出て、「もうそろそろ」と「まっいいか。」の繰り返し。やっと覚悟を決めて、作業。私は、これを名づけて『寒中ガーデニング』と言っております。防寒、帽子、手袋の準備で行いました。

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まずは、全体を見て、今年は、どの枝をオベリスクに絡ませるか、考えます。1997年5月新苗だったのですよ。
今まで、ずっとメインの枝であったものを切りました。2006年新しいシュートが地際から出て、今では、立派な枝に成長したので、代替わりです。
かなり、太い枝でしたので、普通の剪定ばさみでは切れませんでした。太枝切りのはさみで、ザック。ご苦労さんでした。

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それから、葉を取り除きました。こうして、枝がよく見て、枯れ枝、下向きの枝、不要な枝を剪定。オベリスクにある程度、らせん状に上の方まで、巻きつけるのには、どの枝をどうするか、試しながら決定し、麻ひもで結びました。
詳しいことは、以前の記事をどうぞ。こちら

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そして、今日は、硫黄石灰合剤。これも、覚悟を決めて、材料と道具を準備。まわりを汚さないようにシートも。自分も薬が皮膚に付かないように、服装を整えて。バラ以外もクレマチスに対しても塗りました。詳しいことは、昨年の記事をどうぞ。こちら

ということで、これから、ますます寒くなる前に、一仕事終えることができました。土に関しては、コンテナーが大きいので、3~5年に一回の割合で、総土替えをしています。今回は、表土を少し掘り、そこに顆粒状のバラの肥料を入れました。

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Rosa 'Moonlight' 2008.5.6

昨年の開花の様子です。こんな風に今年も咲くことを夢見て『寒中ガーデニング』にいそしもう。

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2009年1月14日 (水)

The Roses : バラの株分け : シャルロット オースチン

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今日は、一年に一度のバラの土替え。たくさん、作業したのですが、イングリッシュ ローズのシャルロット、2つに分けられました。どうなっていたのかというと、次の通り。2000年2月に大苗で購入したものです。昨年の様子はこちら
このバラは、輸入苗だったようで、台木の根がごぼうのようがっちりしていて、いつも高さのある鉢でなければ、収まらないものでした。

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少しづつ、鉢を大きくし、ここ最近は、10号鉢で、やっと台木の根がきちんと土に収まるようになっていました。何度も古い枝を株元から切ったため、株元の中心部には、短い枯れ枝が多くなり、それを隠すような感じで深植え。周辺部にサッカー sucker(地下の茎から出た枝)が出るようになりました。

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そして、本日、根を鉢から抜くと、枝がぐらぐら。「あれれ、分けられる?」と思い、根をよく見ると、サッカー自体に立派な根が放射状に伸びています。そっと根をほぐしながらゆらすと、バキッ!朽ちた部分が折れ、若いバラ苗が出来上がりました。

通常の土替え時と同じように鉢に植えつけました。

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RHS の『Encyclopedia of ROSES』 Dorling Kindeskey社刊によれば、

「このようにして分けたバラは、枝を 2/3 ほど切り、最初の年は、葉や花を多くつけすぎて新しい根を出させるのを妨げないように」と記述。


このバラ、育てて長く、最近では、花がかつてほど咲かなくなってきていました。今回、新しく苗を取り出せて、一安心。ごぼう根の株もこれからも育てます。

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 Rosa 'Auspoly' CHARLOTTE                   2008.5.23

写真は昨年の5月の様子。

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2009年1月13日 (火)

季節のBlooimng Flower : ローズマリー トピアリー 2009

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Rosemarinus officinalis 'Santa barbara' 

寒い時期ですが、ローズマリーの花が、咲いています。これは、昨年ポット苗を購入し、植え替え、トピアリーに沿わせて枝を誘引した'サンタ バーバラ'。そのときの様子はこちらこちら

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「頂芽優勢」という植物の花芽のつき方を利用するために、枝を水平に近く誘引しました。よく見ると、確かに、一つの枝に花芽が何箇所もついています。
ですから、1月に入って、ずっと花が入れ替わり立ち代り咲いている感じです。

ローズマリーは、地中海沿岸が原産地。地中海性気候の雨温図を見ると、一年の中で、雨が降るのは、冬。この時期が植物は生育しようと動いています。といっても地中海性気候下での一カ月に降る雨は、約100ミリぐらいで、これは、東京だと3月と11月の降雨量と同じくらい。

要は、あまり水を必要としない植物、イコール日本では水のやりすぎに注意。特に、最大の間違いは、夏は、暑くて水を欲しがるでしょう、と勘違いしてしまうこと。

夏の地中海性気候では、砂漠の降雨量ぐらいしか、降りません。そういう中、彼らは休眠してしまうのです。暑くても寝ているのです。

だから、水をやっても吸収しようとせず、その場所に水が溜まり根腐れをおこして、だめになる、といったことになるのです。
特にコンテナーで栽培している植物は、人間が与える水の量が地面よりも植物に影響しやすいので、こういった、原産地の気候を理解するようにしておくといいとつくづく思います。

私のベランダでは、バラ、ハーブといった水をあまりやらないでもいい植物が元気。それは、私の水遣りの傾向にこれらの植物に合っているのでしょう。


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2009年1月12日 (月)

My Favorite Desserts : 焼きりんご

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Baked Apples

今日は、冬におうちにあるもので焼きりんごを作りました。りんごは紅玉で作ると、酸味がきいて、一番おいしいと思いますが、今日は、生で食べる品種。フジかな?

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芯を抜いたところ。芯抜きがあると便利。貫通させないように、くりぬきました。りんごのヘタはとっておいて、焼きあがる前にりんごに差し戻します。

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耐熱皿に並べて、ブラウンシュガーをスプーンでさらさらと入れ、棒状に切ったバターを差し込みました。酸味がないりんごの場合はお砂糖を詰める時にレモン汁を少し入れるといいでしょう。香りつけにシナモンぱらり。

りんごの表面に溶かしバターを塗りました。つやと風味をプラス。最後にもう少しブラウンシュガーをぱらぱらします。表面の砂糖が焦げるのもおいしくなります。

そして、焼く前に皿にお水を少し入れておきました。これで、スチームが出て、しっとり焼きあがります。りんごジュースがある場合は、入れるともっと、おいしくなります。

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180度のオーブンで40~50分。焼きあがる前に一度、のぞいて、最初にとっておいたりんごのヘタを差し込み、りんごらしくしてあげました。

あふれた汁もソースとなり、ジューシーな焼きりんごが出来上がり。

簡単だけど、家庭ならではのおやつ。丸ごと一個の焼きりんごは結構大人でもおなかいっぱい。


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2009年1月 9日 (金)

Visiting a Garden : 冬 : Hotel NIDOM

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北海道で泊まった宿の前には、森と湖が広がっています。雪の少ない日の朝に散歩してみました。

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カモさんたちも朝ののびをしているところ。

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湖は、ここを作るときに作られたものだそうですが、森の中の沢のような感じです。樹木は、カラマツ、モミジなど。

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Larix kaempferi

カラマツの落葉。明るい茶色

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フィンランドのポーラーパインで作られたログハウスが湖に面し建っています。チャコール色に塗られたコテージは、周囲の森の中にひっそりの溶け込み、滞在中は、静かな時が流れます。一帯は子どものころに行った山小屋の匂いがふっとして、懐かしい気持ち。

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最終日は一変して大雪に。夜にどんどん、雪が降り、辺りが真っ白になっていきました。

翌朝は、空も陸も交通機関がストップ。雪景色を「きれいね。」といえたのは、宿の敷地まで。私たちも移動日で、吹雪の中、車で移動は、ひゃー怖かった。

何事もなかったので、よかった。これも冬の思い出。


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2009年1月 6日 (火)

Beautiful things : 薪ストーブ : MORSO

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冬の北海道、日程が合えば、雪の積もる景色を味わえる宿に泊まります。今回、訪れるのが3度目となった宿はフィンランドのログで作られたコテージに泊まれます。そこには、鋳物で作られたストーヴがあります。薪をくべて火を焚くと、やっぱり、あったかく、穏やかな空気が流れ、よかったです。おうちが北国だったら、こんな薪ストーヴ、いいなぁ。

私が、なんと言っても一番好きなところは、側面にあるリスとオークのレリーフ。黒い、鋳物のストーヴという重厚なイメージをかなり和らげているところ。

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リスは、北海道に住むエゾリスに似た耳の毛がふさふさ立っているもの。オークは、ナラのことですが、日本には自生していないヨーローッパナラ。イギリスのナショナル トラストのシンボル マークにも使われていますね。

おうちに帰ってから、刻印されていたMORSOで調べるとデンマークの鋳物ストーヴメーカーの製品でした。
ホームページはこちら  MORSO

日本でも入手できるようです。

ホームページを見ていたら、このMORSOの製品は、世界で最も厳しい環境基準を持つ北欧の The Swan Eco-Label に21の製品が認証されているそうです。

「限りのある化石燃料である石油、石炭、ガスをエネルギーに使うよりも木材という再生可能な資源をストーヴに使うことは、環境に優しいのです。木材が燃えた時に出る二酸化炭素は、長い目で見れば再び植えられた木に吸収されるので、結果的には 炭素中立 Carbon neutral です。
簡単に言えば、Morsoストーヴに木を燃やすことは、温室効果を減らすのに役立ちます。」

との文章があり、へぇーと思ってしまいました。なんだか、木を燃やすことも森林破壊にならないかと思うけれど、また、植えるということを加味すれば、化石燃料を使っていくよりもエコというわけなんですね。

見た目は、クラシックなデザインですが、構造は機能的に設計され、必要最小限度の薪を効率よく燃やすという感じでした。

家庭で、眠るまでの一時、暖をとるのにちょうどいいサイズ。

ストーヴの火を見ながら、北海道での夜は更けていきました。

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2009年1月 5日 (月)

Natural Beauty : Migration :About Wild : ウトナイ湖 4

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                              2008.12.24
ウトナイ湖の4回目。最後は、野生について。
2003年、一部ハクチョウ、カモの餌をやっているところもあったのですが、最近では、鳥インフルエンザの関係で、野鳥を集めることはしないようにするため、餌をやらないようになったそうです。

また、鳥獣保護センターに掲示してあった北海道新聞にも書かれていたように、人間の与える餌があるので、本来ならば、冬にもっと南下しなければならない鳥たちが、居残るようになり、急な寒波の中、一夜にして凍り漬けになり死んでしまうケースもあるそうです。

「さぞかし、おなかがすいているだろう」、という気持ちで餌をやるのが人間なのですが、このように本来の感覚をにぶくさせるならば、やはりやらないほうがいいのでしょう。

小さな命が人間にこびることなく、身近で生き生きと輝いている姿こそ、私たちが自然を美しいと思える瞬間。

そこのところを、人間もよく理解し、この地球上にいる動植物と付き合うことが私たちの姿勢だと思いました。

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                                       2008.12.24


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2009年1月 4日 (日)

Natural Beauty : Migration :オオワシ : ウトナイ湖 3

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                            2008.12.25

ウトナイ湖での観察記事の3回目。今日は、オオワシ。オオワシは、オジロワシと混同し、何度も言い間違えましたが、今回初めて、見ることが出来てようやく区別して言えるようになりました。これは、どちらも毛に白い部分があるためですが、オオワシは、白と黒の配色がはっきりしているほう。クチバシも大きく黄色くて、変な言い方だけれど、漫画に描けそうなカラーリングです。

オオワシも凍った湖の上にたたずみ、じっとカモの群れを見ていました。遠くからみると、遠足に来た子どもたちをじっと見ている先生のような感じ。横に子どものよう同じような格好をしているのは、カラス。この時、肉眼では、オオワシかオジロワシ区別はまったくつきませんでしたが、撮影した写真を拡大して、黒白はっきりしている姿であったため、これがオオワシとわかりました。

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Haliaeetus pelagicus     2008.12.25

30分以上は湖畔の観察小屋にいましたが、一回だけ、ハンティングしました。何事も起こりませんでした。飛び立った時の羽の模様、着氷する時の足のたくましいところ。大きな黄色のくちばし、すごく目立つ見事な鳥だと思いました。

レッドリスト(絶滅危惧種)に入っています。日本では、北海道にロシアから南下してくるそうです。

国を超えて渡ってくる鳥たちが、これからも自由に大空を飛べるよう、私たち人間も国境を越えた協力が必要なのだと思います。

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2009年1月 3日 (土)

Natural Beauty : Migration :オオハクチョウ : ウトナイ湖 2

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Cygnus cygnus
   
                                    2008.12.24

ウトナイ湖の2回目。今日は、ハクチョウについて。今回、すごくうれしかったことは、2003年に訪れたときに、羽が片方きれいに広がらないハクチョウに出会いました。「みんなが飛び立つ時も、このハクチョウはついていけないんだ。」と心配したハクチョウが元気にお母さんをしていて家族が増えていたこと。

ウトナイ湖野生鳥獣保護センターでは、「ウトナイ湖通信」というものを出していて、今回それをいただき、宿でゆっくり読んでいると、次のような記事が

参考文献 『ウトナイ湖通信』 2008年12月号 ウトナイ湖野生鳥獣保護センター 発刊 No.55

トピックス

[ウトナイ生まれのオオハクチョウ リターンズ]
   
 羽にケガを負いシベリアに帰れなくなったメスと飛ぶことのできるオスがペアとなり、2003年から毎年子育てしているというニュースは以前にも何回か紹介しました。

この下線部分に私はピンときて、「あのときのハクチョウかも?」と記憶がよみがえってきました。

記事は続きます。

成長した10羽中これまで6羽に足環標識をつけ、さらにそのうち2006年生まれの3羽には今春、緑色の首輪(5C24,5C25,5C26)をつけて継続調査を行っています。その結果、5C24は、少なくとも山形県酒田市の最上川からウトナイ湖を経由して長都(オサツ)沼 (ウトナイ湖より北北西)まで「渡った」ことが明らかにされました。
 そしてこの冬。4月10日以降記録のなかった5C26、4月6日に浦臼町で確認された後に姿を消した5C25の2羽が現在、再び、湖岸で観測されています。繁殖期に道北やロシアで確認されたという情報はなく、果たして大陸へ渡って行ったかは不明です。(中略)さてこれから先は南下していくのでしょうか。それともウトナイにとどまり越冬するのでしょうか。その動きに注目しています。

注)標識調査は環境省の許可を得て、資格を持つ専門員が行っています。

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                                      2008.12.24

このような記事でした。次の日、保護センターの方に、私が2003年の冬に見たハクチョウは、この記事に書かれている個体なのか、たずねてみると、「飛べないハクチョウは他にもいるけれど、2003年に左の羽にケガをしているハクチョウであったならば、そうである可能性が高いですね。」と言われました。

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                                      2003,12.28

今、そのときの写真を見て見ると、確かに写っています。ハクチョウの寿命は10年ぐらいだそうのなので、私は、一目であのハクチョウ、とは見分けがつかないのですが、確かに今もここで暮らしているそうです。あのハクチョウが、立派に子育てし、子どもたちは「渡り」をし、あちこちに移動し、また生まれ故郷のウトナイに帰ってきているなんて。

レンジャーの方に「オスは、渡りをするのですか?」と聞くと、「ハクチョウは、ペアになると、一生添いとげ、子育ても一緒。夏の間もずっとオスもウトナイにいます。」と。

これには、またまた感心してしまった。「お父さん、ちょっと単身赴任してくる。」とか「長期出張してくる。」なんてことはないそう。

まわりと比べると、ふびんに思えたハクチョウが、鳥の一生のそれぞれのステージをたくましく、過ごしてきていたことに大きな安堵感。よかったよかった。

自然に任せ、時を待つ

こんな言葉で、このハクチョウのお話をしめたいと思います。

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2009年1月 2日 (金)

Natural Beauty : Migration :オジロワシ : ウトナイ湖 1

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2008.12.24

2003年にも訪れた北海道のウトナイ湖に渡り鳥たちを見に行きました。ここは、千歳空港のすぐそばで、飛行機からもウトナイ湖が眼下に見えるほど。離発着のルート上になっているらしく飛行機が一日に何度も上空を飛びます。

アイヌの人たちがこのあたりを「小さな川の流れが集まるところ=ウトナイ」と名づけたそうです。いたるところから、水が流れ込み、しみだし水が溜まって出来ています。湖のまわりは、湿地であるので、草地が広がっています。国や世界的な湿地保全の条約である ラムサール条約などの登録地域で、自然環境も含めて保護されています。小さな命から大きな命までバランスを保ちながら、動植物が生息しています。私たちが暮らしている場所に比べ、はるかに動物たちも安心して暮らしているよう。車のスピードを上げて、通り過ぎてしまえば、人間の生活圏ですが、ここに立ち寄ると、野生の動植物が"We are alive, too!″私たちも生きている!と伝えてくれることを感じます。

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Haliaeetus albicilla 2008.12.24


到着してすぐに湖畔の環境省のウトナイ湖野生鳥獣保護センターに行きました。早速ガラス越しに湖畔を見ると大きな鳥が湖の上に一羽見えます。鳥のいる部分は湖面は凍っています。
レンジャーの方が、望遠鏡を見ながら、「オジロワシの子どもですね。胸の毛が白い。」と教えてくださった。私も望遠鏡で見ると確かに毛もまだボサボサとしたところがあリ幼さの残るワシ。20分ぐらいセンターにいる間、他にも、アカゲラ、シジュウカラ、キタキツネ、ハイタカの姿をセンターから見ることができました。

このあと、湖岸のオナガガモやオオハクチョウが集まる場所に行きました。鳥たちを見ていると、急にカモが騒ぎ、一斉に飛び立ちました。

初めは、「わっー!」と見上げていたのですが、「あいつだ!」という他の人の声。「あいつ!って!?」とその人の指差す方を見ると、大きな鳥が翼を広げてこちらに向かってきている!!!

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2008.12.24

あの、オジロワシ??!!。そう、先ほど見たオジロワシが、ハンティングしようとして飛び立ったのでした。

この後、ハンティングは失敗。カモは、ぐるりと何度か回って、皆、何もなかったように着水。オジロワシは、また元の立ち位置に戻っていました。

魚を食べたり、水鳥を食べたりしているそうで、ここでは、確かにカモを狙っていたよう。

私は単にオジロワシという鳥を動物園でみるように個的に観察して満足していたのですが、自然界、これで終わるわけではなかったのです。野生動物の姿は、他の生き物との関係も存在してきて、彼らにとってはこれが日常の現実の世界。食べ物を獲ることに長い時間を費やし、アクション。

テレビの映像で、このような行動は、放送されるけれど、自分自身、実際を目の当たりにしたことは、ありませんでした。

日ごろ、人間ばかりを見ている暮らしと比べ、この大地の上で人間とは違う時が流れていることを感じました。

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2008.12.25


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