Natural Beauty 6:札幌軟石:北海道
北海道の建物の魅力について今回の旅でわかったことがあります。地元の人なら、あたりまえの話だと思いますが、トラベラー的視点からすると、「へーそうだったのか。」と思われる方もいるかと思いますので、ご紹介。
明治に建てられた北海道庁(赤レンガ)の建物をはじめ、北海道は西欧の建築様式を取り入れた建物が多いことが景観の魅力に関わっていることは誰もが認められることですよね。その他、灰色がかったマットな質感の札幌軟石という石も北海道の建物の印象に多く関わっていることお気づきでしょうか。
1934年(昭和9年)に創業のニッカ ウィスキー 北海道工場 余市蒸留所の外壁
同工場の正門付近 外壁にすべて札幌軟石を使用
お正月休みであいにく見学できなかったのですが、車で横を通り過ぎただけで、石の持つ独特のマット感とコンクリートよりも一段暗い灰色のシックな建物が目に飛び込んできました。何か、現代の建材ではない人を引き付ける様な魅力を放っていました。この石は、支笏湖の火山の噴火による火砕流でできた凝灰岩だそうで、石材として軽く、のこぎりでも切れるほど加工しやすかったため北海道では、さかんに使われたそうです。札幌の電車道もこの石を運ぶために整備されたとか。現在も産出されているとのこと。
こちらは、有名な小樽運河倉庫の2007年のお正月の様子。右手真ん中の外壁。そう、あなたももう素材名がお分かりかと思いますが、「札幌軟石」を使った倉庫が見えます。
最近、妙に便利な建築資材がいろいろと出回って、自然のものか、人工物かわからない色や質感を持たせたものに囲まれています。「何か変だなー。」と思いながら生活しています。
暖冬といっても雪に覆われた北海道で、石の壁を見てシンプルに「いいな~。」と思って帰ってきました。
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